好奇心を保つには情報を取り入れないこと

――好奇心をずっと保っていられるコツみたいなものって、あるんでしょうか。

高城 僕はテレビをまったく見ないんですけど、最近はウェブサイトもほとんど見ません。だからじゃないかな? 自然と渇望しますよね。今日、朝から1ページもウェブサイトを開いてない。BBCとニューヨークタイムズはアプリで見たり、大事なニュースはヘッドラインに飛んできますけど、それぐらいです。

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――情報を集めなくて、不安になったりはしないんですか。

高城 不安って、何が(笑)? 今夜おいしいかつ丼を食べに行こうかって、探したりはしますよ。ほかに不安ってなんかあります? テレビも最後に見たのは何年も前ですよ。

――株価が一万いくらを割ったとか。

高城 関係ないでしょ(笑)。そもそも株買ってないし。基本的に情報って、すべて過去のものだから。この理解が大切。過去に固執しても前に進めませんよ。

――確かに、実際に世界を歩いて回ってらっしゃるんで、そこで情報収集できますよね。

高城 収集をしてるかどうかはわからないけど、ほかの人たちとはたぶん見てるものが違う可能性はありますよね。だって情報を入れてないから。皆さん、情報をいっぱい入れちゃってるから、せっかくここにいいものがあっても見えなくなっちゃうんです、おなかがいっぱいで。僕、入れてないから、おいしいものが来たら食べるだけ。それだけですよ。

――情報デブになってはいけないということですね。

高城 僕は情報というものを必要以上に欲しいと思わないんですよね。むしろ古いもので体に悪いと思うから。すみませんね、オンラインで取材を受けながら、サイトを見るなとはどういうつもりだっていう話になるんだけど。僕、前テレビで、「いや、テレビなんか見ちゃダメですよ」って言ったことがあるんだけど、それもけっこう波紋を呼びまして(笑)。

――いい情報と悪い情報があるというイメージなんですけど、全部ひっくるめて体に悪いんですか?

高城 いい情報はない、と考えたほうがいいでしょう。なんか体に優しいジャンクフードがないのと同じ話かな。Twitter的なものやニュースサイトやら、Facebookも一切見ない。もう情報に興味ないのかもしれないな。でも、いまだにディバイスは買うから、食器だけにはこってるような感じ。この僕の感覚を信じれば、情報とディバイスは、すでに別の道を歩きはじめたことになる。

――自分の生活を守るために情報は必要なのかと、普通は思いますが……。

高城 逆でしょう。自分の生活を守るために情報を入れないんですよ。情報を入れたらグジャグジャになっちゃうじゃない。情報を入れるということは、例えば自分の家だったら窓を開けとくっていうことだから。窓は閉じといたほうがいいでしょう? たまに換気程度で。

――基本的に現代人は、栄養も、情報も、なにもかもが過剰なのかもしれませんね。