本棚に本をどう並べるか?
わかりやすい「段ごと分類」

 本棚は浅い天井までのものを用意したとしましょう。壁という壁を本棚で埋め尽くして、とりあえずはスペースも十分だとします。

 さて、肝心の本を、どう並べましょうか。カルチュア・コンビニエンス・クラブが、「蔦屋」ブランドで展開する新型店舗(東京・代官山など)では、本や雑誌が「テーマ別」に並べられています。

 文庫や新書、単行本といった種類も、大きさも関係ありません。「ロボット」の場所には、手塚治虫『鉄腕アトム』も、アシモフ『われはロボット』も、岡田美智男『弱いロボット』も、仲よく同居しています。

 そういえばこの本が主張していることも「セグメントやジャンル別での資源配分や読み方」ということなので、この並べ方もあり得ます。でもこれ、家庭やリアル書店でやるには大問題がふたつあります。「スペース効率の低さ」と、「メンテナンスの大変さ」です。

 ひとつの棚に、判型(大きさや形)の違う本を並べると、凸凹して見かけ的にもイマイチですが、とにかくスペースがムダになります。文庫なら4段積めるところが、四六判も混在すれば3段になり、収納できる数は4分の3、25%も減ってしまいます。狭い民家でこれは痛い。さらにはメンテナンスの大変さです。蔦屋の店頭でもそうですが、自分で引き出したものを元の場所に戻すことすら困難になります。

 なので私は本棚の半分、数段ごとに判型とテーマを揃えて並べています。とりあえず、書斎周りでいえば、書斎右壁にフル2本(A、B)、左壁にフル2本(C、F)、とハーフ2本(D、E)(下図参照)。書斎のすぐ外にフル3本(G、H、I)があります。

 段ごとには判型、つまり高さを揃えているのでムダがありません。かつ大括りにはジャンルごとになっているので、見やすさ抜群です。もちろん、SFや小説は著者ごとに集めているので、管理も楽ちん。

 書斎内のA~Fでの並べ方を見てみましょう。

三谷宏治氏の書斎大公開!<br />本の開架、分類、面陳まで、<br />知をオープン化する書斎術〔出所:『戦略読書』三谷宏治〕