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IBMを手本に日立が着手した
2300億円コスト削減の中身

週刊ダイヤモンド編集部
2010年6月11日
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 日立製作所が、大胆なコスト削減プロジェクトを進行させている。今期のコスト削減幅は総額2300億円に上る。その内訳は直接原価にかかる資材調達費2000億円、間接費300億円である。

 本社・グループ企業から約30人集め、プロジェクトチームを発足させた。これを指揮する江幡誠常務は、「コスト削減に聖域を設けることをしないIBMのプロキュアメント(購買・調達)改革をモデルにしている」と言う。特に参考にしたのは、出張旅費、賃貸料、電気料金といった間接費の削減手法だ。たとえば、IBMでは従業員が海外出張先で宿泊する場合、割安の法人レートが設定された指定ホテルを利用しており、出張旅費を最低限に抑えている。

 日立では、こうした間接費改革が積年の課題となっていた。日立グループには、連結会社900社、従業員36万人が存在するが、それらの独立性は高く、「グループ会社ごとにバラバラに、さまざまな個別契約を締結しており、大口ユーザーとしての購買力を生かし切れなかった」(江幡常務)ためだ。

 たとえば、日立グループが使用する営業車は約1万6000台にも上る。通常、8年リースで借りることが多いため、年間2000台分のリースを、関係会社・事業所ごとに別契約で自動更新してきた計算になる。また、日立グループのオフィス賃貸料は約500億円に上るが、こちらも個別の賃貸契約を結んでおり、バーゲニングパワーを発揮してこなかった。したがって、プロジェクトチームのメンバーは不動産賃貸や保険契約のエキスパートが中心だ。

 日立の業績は、09年3月期に当期純損失7873億円、10年3月期に当期純損失1069億円となり、2期連続の巨額最終赤字に転落した。だが一方で、5月31日に発表した中期経営計画では、13年3月期に最終利益2000億円超えを必達目標に掲げた。その達成は、大胆なコスト削減計画の成否に大きく左右される。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 浅島亮子)

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