インバウンド分野の施設やインフラの
空間を整備し、魅力向上をサポートしたい

青田嘉光(あおた・よしみつ)
株式会社丹青社
代表取締役社長

1947年 長崎県生まれ。71年武蔵野美術大学卒業後、丹青社に入社。デザイナーとして主に文化施設の実績多数。97年取締役、2003年常務取締役公共空間事業部長、06年取締役専務などを経て10年社長に就任。

 宇宙科学以外にも、東京大学では医学、工学などいろいろな分野で最先端の研究が行なわれていますし、逆に古い歴史史料も豊富です。日本を代表するたくさんの”資源”の宝庫なんです。東京大学とコラボレーションすることで、その一級品の資源を活用し、他にはない付加価値の高い空間づくりをすることができるのです。

 こうしたコラボレーションで新しい価値を作り出し、課題解決につなげる試みは今後もどんどん手掛けていきたいと思っています。

―― 今後はどのような分野に注力していきますか。

青田 先日、北海道に行ってきたのですが、外国人観光客がとても多くて驚きました。その一方で、外国人観光客の方をおもてなしする空間の整備がまだまだ追いついていないと感じます。ですから、インバウンドの分野は積極的に手掛けていきたいと思います。

―― 具体的にはどのような空間づくりを手掛ける?

青田 例えばホテルやテーマパーク、空港関連施設など、いろいろありますね。そこで外国人観光客の方々がエンジョイできるような、おもてなしの空間を作りたいし、買い物の趣向や動向もしっかり調査し、観光客はもちろん、行政の方にも喜んでいただけるような新しい空間を提案していきたいです。

 もう一つ、これからは、従来のプランニング力、デザイン力に加え、ICTやロボット技術などの先端技術を積極的に取り入れて新しい空間デザインを提案していくつもりです。

 先ほどお話しした商業空間と文化空間の融合など、さまざまなコラボレーションに加え、ICTの力を加えて新しい価値を作る。そうしてさらに空間デザインを進化させて、あらゆる課題解決を可能にしていきたいと考えています。