株式レポート
1月18日 11時21分
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中国株 GDPなどを睨みながらの展開か GDPや鉱工業生産などに注目 - 中国株 Market Pick Up 今週の注目ポイント

先週の中国株式市場
―中国株 大幅続落 元安や冴えないPPIやマネーサプライM2などを受け―

<先週の概況>

先週の中国株式市場は大幅に続落しました。ハンセン指数は週間で4.6%安と続落し、上海総合指数も週間で9%安と大幅に下落しました。
先週の上海総合指数はオフショア人民元相場での元安で資金流出が懸念されるかな、冴えないPPIやマネーサプライM2なども嫌気され、週間で9%下落しました。当局が政府資金による株式購入などで相場下支えに動くとの期待が浮上し一時反発したものの、積極的な買いは限定的で、結局節目の3,000ポイントを割り込んで、昨年8月26日に付けた昨年来安値を更新しました。

中国株式市場バリュエーション

業種別リターン

香港ハンセン指数採用銘柄 週間騰落率ランキング

<上昇>

香港ハンセン指数採用50銘柄のうち先週に週間で上昇したのはわずか2銘柄に止まりました。ディフェンシブ銘柄とされる電力の電能実業(パワー・アセッツ・ホールディング、0006)が約1%上昇したほか、香港地下鉄公社(MTRコーポレーション、0066)が小幅に上昇しました。

<下落>

原油価格が大きく下落したことから昆侖能源(クンルン・エナジー、0135)をはじめ、中国石油天然気(ペトロチャイナ、0857)や中国海洋石油(CNOOC、0883)などが軟調に推移しました。また、リスクオフムードが強まる中、金融や不動産株も冴えない展開となりました。不動産の華潤置地(チャイナ・リソーシズランド、1109)が週間で10%超下落したほか、保険の中国人寿保険(チャイナライフインシュアランス、2628)も週間で9%下落しました。さらにパソコン大手の聯想集団(レノボ・グループ、0992)は週間で10%近く値下がりしています。

先週発表された主な経済指標

1月9日 生産者物価(PPI、前年比) 12月 -5.9% 市場予想 -5.8%、前回 -5.9%

12月のPPI は前年比5.9%低下し46カ月連続でのマイナスとなり市場予想を小幅に下回りました。原油などの原材料価格が下落したことや、中国国内需給の低迷などが主な原因だと考えられます。


1月9日 消費者物価指数(CPI、前年比) 12月 +1.6% 市場予想 +1.6%、前回 +1.5%

12月のCPIは前年比1.6%上昇し市場予想と一致しました。食料を除くCPIと食料関連のCPIは共に上昇率が拡大しましたが、なかでも野菜価格の上昇が目立ちました。また、飛行機チケット価格も前年比2.3%上昇しています。

1月13日 中国貿易収支 12月 +600.9億ドル 市場予想 +513.0億ドル、前回 +541.0 億ドル
輸出 12月 -1.4% 市場予想 -8.0%、前回 -6.8%
輸入 12月 -7.6% 市場予想 -11.0%、前回 -8.7%

12月の中国の輸出は前年比1.4%減と減少率が前回から縮小しました。また、輸入も前年比7.6%減と減少率が前回より縮小し、輸出、輸入ともに市場予想を上回りました。この結果12月の貿易収支は前月から黒字額が拡大し、600.9億ドルの黒字となっています。


今後発表される主な経済指標

1月19日 国内総生産(前年比) 4Q 市場予想 +6.9%、前回 +6.9%

2015年第4四半期(2015年10-12月期)の国内総生産(GDP)は前年同期比6.9%増が見込まれています。輸出と国内消費はやや伸びるものの、不動産関連の固定資産投資と鉱工業生産が引き続き低迷することで、2015年のGDPの政府目標である7%成長は下回りそうです。ただ、政府は安定成長のために、積極的な財政政策(財政支出の増加や地方債務の借り換えなど)と金融政策(度重なる利下げや預金準備率の引き下げ)に踏み切っており、これが経済の短期的な支えとなりそうです。

1月19日 固定資産投資(前年比) 1-12月 市場予想 +10.2%、前回 +10.2%

固定資産投資額の伸びは、不動産や鉄道関連の固定資産投資額の減少傾向が続くことで前月並みに止まりそうです。なお、固定資産投資額は農村部を除いた都市部の建築工事や設備工事費を集計したものです。

1月19日 鉱工業生産(前年比) 12月 市場予想 +6.0%、前回 +6.2%

12月の鉱工業生産は、12月の中国製造業PMI内訳の生産指数が前月から小幅に改善した(51.9→52.2)ものの、天候要因もあり前年比6.0%増と伸び率が前月から低下すると見込まれています。


マーケットビュー
―中国株 GDPなどを睨みながらの展開か GDPや鉱工業生産などに注目―

本土市場では上海総合指数が週間で9.0%安となり、3週続落となりました。先々週末に発表された生産者物価指数(PPI)及びマネーサプライM2が市場予想に届かなかったことや、外国為替資金残高の急減を受けて資金流出への警戒感も強まり上海総合指数は大幅な下落の要因となりました。その後、当局が政府資金による株式購入などの相場下支えに動くとの期待が浮上し一時に反発したものの、中国当局が目立った株価維持策を打ち出さなかったことや、人民元安もあって週末に上海総合指数は3,000ポイントを大きく割り込み昨年来安値を更新して取引を終えました。

香港市場でハンセン指数は週間で4.6%安と3週続落となりました。週初の11日に中国の12月のPPIが弱い内容だったことを受けて2年半ぶりに20,000ポイントの大台割れでスタートしたハンセン指数は、その後も不安定な人民元相場や本土株の下落、原油安などが重石となり週を通して軟調な展開が目立ちました。13日こそ短期的戻りを期待する買いで反発をみせたものの、週後半は再び原油相場の下落を嫌気した売りや、香港ドル安に伴う資金流出への警戒感から続落となりました。

今週の上海総合指数は19日発表の中国10-12月期GDPや12月分の鉱工業生産、固定資産投資などの主要経済指標を睨みながらの展開となりそうで、仮にGDPなどを受けて過度な中国の景気減速懸念が後退することになれば、上海総合指数は先週割り込んだ節目の3,000ポイントを試す場面もありそうです。一方で中国経済への認識に大きな変化がみられなくても、16日にアジアインフラ投資銀行が北京で正式に開業したことや、先週末中国証券監督管理委員会(証監会)のショー・主席が上海・深セン両証券取引所での新規株式公開(IPO)の登録制度の導入にはまだ時間がかかるとの見方を示したこと、さらにショー・主席が同時に深セン・香港のストックコネクトを実行すると発言したことなどが相場の下支えとなりそうで、今週の上海総合指数は下げ渋る可能性が高いとみられます。

今週の香港ハンセン指数は、先週末の米国市場が大きく下落したことに加え、WTIの先物価格が30ドル割れとなった原油価格の下落を受けては大幅に下落してのスタートとなりそうです。こうしたなか、オフショア市場での人民元の動向から引き続き目が離せないほか、19日に発表される中国のGDPや鉱工業生産、小売売上高などの主要経済指標にも注目が集まりそうです。

フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川(Tony Lin)

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