ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
美人のもと

アイス

西村ヤスロウ [広告プランナー]
【第67回】 2010年6月21日
著者・コラム紹介バックナンバー

 暑い季節はもちろん、寒い季節でもおいしいアイスクリーム。こんなに人気があるものも珍しい。子供の頃は食べ過ぎないように制限されていた反動からか、大人になって勢いよく食べる人が多い。

 ところがアイスクリームは失敗しやすい。溶けたものが洋服を汚したり、硬すぎてスプーンを使って切ろうとしたら飛んでいってしまったり、何種類かが混ざってしまい、妙なハーモニーをつくりだしたり。

 アイスクリームは上手に食べたい。美人は上手だ。おいしそうに食べている。そして、失敗が少ない。

 何が上手なのか。タイミングだ。アイスクリームの食べごろは短い。その短い「旬」を大切にする。硬すぎず、柔らかすぎず、口に入れておいしく溶けるタイミングを逃さない。程よい量を知り、「旬」を逃しにくい場所を確保する。そして「旬」を捉えた美人は実にかわいい表情をするのだ。早めに食べたい気持からか口に入れる量が普通よりやや多い。それが頬を少し膨らませる。それが冷たいので少し困った表情も加わり、さらにかわいくなる。アイスクリームの「旬」には「美人のもと」が含まれているのではないだろうか。

 たまに見かけるのがタイミングを見逃し、ドロドロになってしまったもの。それはもう液体に近い。アイスクリームに含まれた「美人のもと」が崩壊している。その持ち主を確認。やっぱり。

 「美人のもと崩壊アイス」は危険だ。「旬」を逃すと「美人のもと」を減らすのだ。それなのにそんな危険な液体を飲む人がいる。飲み物ではないのに。それも時間をかけて少しずつ飲む。スプーンですくったり、器ごと口につけたり。おいしくないだろう。あなたの顔もそう言っている。

 そんな人はあまりいないと思うだろう。実はかなりいる。頻繁に目撃する。アイスクリームに向き合うのが苦手なだけではなく、会話にもきちんと向き合っていない。姿勢が悪く、何をするにも面倒な感じ。さらに「旬」の時間を短縮させるようにアイスクリームや器を意味なく持って暖める。「美人のもと」を自ら壊しているのだ。

 冷たい「美人のもと」はタイミングよく摂取したい。

関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

西村ヤスロウ [広告プランナー]

1962年生まれ。プランナー。趣味は人間観察。著書に『Are You Yellow Monkey?』『しぐさの解読 彼女はなぜフグになるのか』などがある。


美人のもと

『経』に好評連載中の西村ヤスロウ氏によるエッセイ。「美人のもと」とは、女性なら誰しも持っているもの、「美人のもと」を磨き続けるためのコツを解き明かす。

「美人のもと」

⇒バックナンバー一覧