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貯金のプロが教えるネット銀行活用術
【第8回】 2016年2月10日公開(2016年4月8日更新)
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「貯金のプロが教えるネット銀行活用術」

著者・コラム紹介

八ツ井慶子・ヤツイケイコ

ファイナンシャル・プランナー、CFP®認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、宅地建物取引主任者、(社)日本証券アナリスト協会検定会員。大手信用金庫を経て、2001年に「家計の見直し相談センター」の相談員として、FP活動を始める。2013年7月、「生活マネー相談室」を立ち上げる。近著に『レシート○×チェックでズボラなあなたのお金が貯まり出す』(プレジデント社)がある。

貯金のプロが教えるネット銀行活用術

銀行業界出身で、銀行の口座開設マニアでもあるファイナンシャルプランナーの八ツ井慶子さんが、ネット銀行の金利やサービスを比較して、おすすめのネット銀行を徹底解説! 定期預金や普通預金の金利はもちろん、ATM手数料や振込手数料、さまざまな銀行のキャンペーン情報まで、ネット銀行をあらゆる角度から紹介し、おすすめのネット銀行活用法を紹介します!

八ツ井慶子

「住宅ローン」で得するネット銀行を紹介(第3弾)
ソニー銀行の住宅ローンは低金利以外のメリットも。
優秀なシミュレーションツールはぜひ活用しよう!

1

「マイナス金利」が導入されることによって
住宅ローンにはどんな影響がある?

 今回も、前回前々回から引き続き、「住宅ローン」に力を入れているネット銀行について紹介していきます。

 ただ、その前に、最近「マイナス金利」の導入の発表という、銀行業界にとっては大きな動きがあったので、簡単に解説しておきましょう。

「マイナス金利」とは、“銀行の銀行”である日銀に対して、市中の銀行などが預ける預金の一部に、マイナスの金利が適用されることです。マイナスになるということは、手数料を支払って預金をするようなイメージです。これまでは、いくら低金利と言えど「金利はもらえるもの」でしたが、「マイナス金利」になれば、わざわざ「金利を支払ってお金を預ける」ことになります。
 
 市中の銀行の利用者である私たちにどのような影響があるかといえば、「預ける金利」と「借りる金利」の両方が下がることが挙げられます。私たちの預金が、急に「マイナス金利」になるわけではありませんが、すでにいくつかの銀行では預金金利の引き下げを発表しています。つまり、預金ではますますお金が増えにくくなるわけです。

 一方で、住宅ローン金利など、借りるほうの金利もさらに引き下げられる可能性があります。住宅ローンを借りようとしている人にとっては、プラスの影響でしょう。とはいえ、預金金利も住宅ローン金利も、以前から相当な低金利水準だったので、絶対額としての影響は限定的といえそうです。

 なお、預金が増えにくいからといって、短絡的に投資を増やすというのも考えものです。世の中が低金利水準になるということは、投資をしても、なかなかリターンを得にくい環境でもあるからです。そのため、基本的にはこれまでどおり、投資資金に回すのは、しばらく使う予定のない余裕資金のみにしておきましょう。

商品の充実、ツールの開発などで常に新しいことを手がける
進取の気性に富んだ「ソニー銀行」の住宅ローンとは?

 さて、ここからは本題である住宅ローンの話に戻ります。

 住宅ローンというと、少し前までは店舗がある都銀や地銀で借りるのが当たり前でした。後発で銀行業界に参入したネット銀行が、住宅ローンを取り扱うようになったのは、比較的最近の話です。現在、ネット専業の銀行は10行前後ありますが、今回はそのなかでもいち早く住宅ローン業務に参入した、「ソニー銀行」をピックアップします。

 ソニー銀行
コンビニATM出金手数料(税抜) 振込手数料
(税抜)
セブン-
イレブン
ローソン ファミリーマート
(E-net)
ミニストップ
(イオン銀行)
24時間365日
何回でも無料
月4回まで無料
5回目以降は100円

24時間365日
何回でも無料
 同行あて:無料
 他行あて:月1回無料
 2回目以降200円

【ソニー銀行のメリット】全国約7万5000台のATMが利用可能! 中でも、セブン-イレブン、ミニストップ(イオン銀行)のATMなら、24時間365日、何回でも手数料無料で利用可能。毎月決まった金額を、他行から手数料無料で入金できる「おまかせ入金サービス」も便利。
【関連記事】「ソニー銀行」の顧客満足度調査の評価はなぜ高い?手数料や金利で突出したメリットが見当たらなくてもなぜかユーザーから支持されている理由はどこだ!?
ソニー銀行の公式サイトはこちら

 ご存じのとおり、そもそも「ソニー」といえば、日本を代表するAV機器メーカーです。そんな「ソニー」には、本体のほかに金融部門があります。それが、「ソニーフィナンシャルホールディングス」です。持ち株会社である「ソニーフィナンシャルホールディングス」の傘下にあるのが、「ソニー生命」「ソニー損保」、そして「ソニー銀行」です。

ソニー銀行」の設立は2001年ですが、この時期はネット銀行の黎明期にあたります。そんなに昔ではないようですが、当時は日本の銀行だとカタカナ名も珍しかったので、新しい風が吹いてきたような印象を抱いたものです。

 また、多少旧態依然としたところのある金融業界とは、バックグラウンドが異なるせいでしょうか。「ソニー銀行」には新しいことにチャレンジしようという企業風土があるようで、さまざまな新しい取り組みを率先して行っています。

「ソニー銀行」のサービスサイトである「MONEYKit」は、シンプルかつスタイリッシュで見やすい画面が特徴的。

 例えば、「ソニー銀行」は設立して間もない頃から、外貨預金の取り扱いを充実させていました。この頃は、「外貨預金に強いネット銀行といえば、ソニー銀行」というイメージも根付いていたものです。

 また、「MONEYkit-PostPet」というコンテンツも、斬新で話題になりました。「MONEYKit-PostPet」は普通預金と定期預金の管理をするツールなのですが、目的に合わせて「貯金箱」を作ることができます。

「旅行貯金箱」を作るとしたら、「30万円」などと目標金額を設定し、普通預金から少しずつ「貯金箱」にお金を移していきます。かわいらしいPostPetのキャラクターが貯金箱の見守り役をしてくれて、励ましてくれます。挫折して貯金箱からお金を出すときは、貯金箱を壊すことになるため、PostPetに悲しそうな顔をされることになり、それが(ほんのささやかですが)目標維持のモチベーションにもなります。

 そんな「ソニー銀行」は、ネット銀行としてはいち早く住宅ローンの取り扱いをスタートさせました。住宅ローンは、預金や他の個人向けローンと比較すると、銀行にとっては手間のかかる商品です。銀行にとって、本来の儲けは利ざや(融資金利と預金金利の差)です。そういう意味では、融資を伸ばしていきたいものですが、融資額が多額に及ぶ住宅ローンは、相応のノウハウが必要になります。

 そのため、当初、ネット銀行は積極的に住宅ローンを取り扱っていなかったのですが、「ソニー銀行」はパイオニアとして、住宅ローンの取り扱いに踏み切りました。先陣を切った点は立派だと思います。

 では、「ソニー銀行」の住宅ローンにはどのような特徴があるのでしょう? 

ソニー銀行の住宅ローンは2種類の金利プランがある
金利はネット銀行業界のなかでも比較的低水準

 まず知っておきたいのはソニー銀行」の住宅ローン最初に2つのプランのどちらかを選ぶ必要があるということです。2つのプランは次のとおりです。

●「変動セレクト住宅ローン金利プラン」
●「住宅ローン金利プラン」

「ソニー銀行」の住宅ローンの2つの金利プラン。両者の違いは金利水準とコスト。
拡大画像表示

 この2つのプランの違いは「金利」と「手数料」です。簡単にいうと、「変動セレクト住宅ローン金利」は「低い変動金利」が最大のメリットで、通常の「住宅ローン金利プラン」は「手数料が安い」というのが最大のメリットです。

 原則として、変動金利中心で住宅ローンを組みたい人は「変動セレクト住宅ローン金利プラン」を組みます。「変動セレクト住宅ローン金利プラン」で住宅ローンを組んでも、後から固定金利に変えることは可能です。ただし、プラン自体を途中で変更することはできません。

 それぞれのプランの金利水準(2016年2月現在)は下図のとおりです。なお、どちらのプランでも、新規で住宅ローンを組む際、自己資金が住宅・土地購入代金等の10%以上なのか、そうでないのかによって、金利が異なります。ここでは、自己資金が10%以上の場合として、金利を紹介します。

■ソニー銀行の2つの住宅ローンプランの金利を比較!
  変動セレクト
住宅ローン金利プラン
住宅ローン金利プラン
 変動金利 0.539% 0.839%
 5年固定 0.826% 0.726%
 10年固定 1.065% 0.965%
 20年固定 1.664% 1.564%
 20年超固定 1.814% 1.714%
※「変動セレクト住宅ローン金利プラン」の固定金利は後日借り換えた場合。最初は変動金利となる。
※金利は2016年2月8日時点

 ちなみに、自己資金が10%未満の場合は、上記の数字よりそれぞれ0.05%ずつ金利が高くなります。借り換えで利用する場合も、0.05%ずつ高くなります。金利に関しては、時期やキャンペーンの有無などで大きく変動しますが、ネット銀行業界の他行と比較しても低水準と言えそうです。

 これを見ると、変動金利で多く借りたい人は「変動セレクト住宅ローン金利プラン」、将来の金利変動リスクをできるだけ抑えたいと考える人は「住宅ローン金利プラン」がいいでしょう。が、2つのプランは金利以外に手数料の計算方法も異なっているので、そちらもチェックすべきです。

 次ページでは、「ソニー銀行」の住宅ローンのコストについて解説します。

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