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陰山英男の「集中力」講座
【第2回】 2016年1月28日
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陰山英男 [立命館大学教授]

あなたの時間はいつの間にか他人に奪われている!
主導権を取り戻すための1日5分の習慣

「忙しいはずなのに、いつも仕事は手つかずのまま。自分の時間はどこにいったんだろう……」。そんなお悩みを持ったことはありませんか? 実は、ほとんどのビジネスパーソンが使っている手帳の使い方次第で、「時間の主導権」を取り戻すことができるのです。(構成・馬田草織、写真・公文健太郎)

生産性が上がる
手帳の条件とは

陰山英男(かげやま・ひでお) 1958年兵庫県生まれ。岡山大学法学部卒。兵庫県朝来町立(現朝来市立)山口小学校教師時代から、反復学習で基礎学力の向上を目指す「陰山メソッド」を確立し脚光を浴びる。2003年4月、広島県尾道市立土堂小学校 校長に全国公募により就任。百ます計算や漢字練習の反復学習を続け基礎学力の向上に取り組む一方、そろばん指導やコンピュータの活用など新旧を問わず積極的に導入する教育法によって子どもたちの学力向上を実現している。2006年4月から立命館大学 教授(立命館小学校 副校長 兼任)に就任。 現在は、立命館大学 教育開発推進機構 教授(立命館小学校 校長顧問 兼任)。過去には、文部科学省・中央教育審議会 教育課程部会委員、大阪府教育委員会委員長にも就任。主な著書に、『学力は1年で伸びる!』(朝日新聞出版)、『若き教師のための授業学』(日本標準)、『本当の学力をつける本』(文春文庫)、『陰山メソッド たったこれだけプリント』(小学館)ほか多数。

 いますぐ、あなたの手帳を見てください。何が書かれていますか? 多くの人は、「A社◯◯さんと打ち合わせ」「定例会議」というように、「他人との約束」だけ書いているのではないでしょうか。空いた時間に、資料作成などの「自分の仕事」をしているのだと思います。

そういうスタンスの人は、知らず知らずのうちに他人に時間を奪われています。なぜなら、「自分の仕事」より「他人との約束」を優先しているから。「この時間にはこの作業をするぞ」という意思を持って「自分の仕事」を手帳に書き込まない人は、他人に時間の主導権を明け渡していると言えます。

 しかしいざ手帳に「自分の仕事」を書いてみても、計画どおりに予定を消化するのは難しい。突発的な仕事が入ってきて計画がおざなりになったり、強制力がないのでダラダラしたりしがちです。

そこで皆さんに強くおすすめしたいのは、手帳による「時間の俯瞰」。「高いところから見下ろす」ように、「年→月→週」と下に行くようにして、自分のスケジュールを管理するのです。

用意するものは「年掛け」「月掛け」「週掛け」の順に並んでいる手帳だけ。「年掛け」「月掛け」「週掛け」の予定表とは、それぞれ年、月、週単位で予定を管理するページのこと。

 毎朝一度、年掛け、月掛け予定を見ます。「いまはどのプロジェクトに集中すべきか」「いまは繁忙期なのか、閑散期なのか」というように、長期的な展望を意識してください。「2、3ヵ月後の締め切りのために、いま何をすべきか」がはっきりするはずです。

そのような状態になってから週掛け予定表を開き、「今日は何をやるか」を手帳に書き込んでください。「他人との約束」だけでなく、「自分の仕事」も含みます。たったこれだけ。時間にして1日5分もかからないでしょう。

 その代わり、毎朝見直し、更新する。それがカギです。長期的な視野に立って今日の予定を考えるから、優先順位づけもスムーズにいきます。毎日その日のタスクを構築するから、意思を持って時間をコントロールできます。

 これから詳しく見ていきましょう。

集中の極意3
年、月、週掛けの予定が
書ける手帳を手に入れる

「時間が空いたら休む」では
永遠に休みは来ない

 「時間の俯瞰」で最初に書き込むのは年掛け予定表です。予定を管理するのではなく「ビジネスとプライベートのバランス」をとることが大きな役割です。

手帳を手にして最初に確認すべきは、ズバリ「休暇の予定」。ゴールデンウィーク、お盆休み、年末年始の計画などをあらかじめスケジュールに入れてしまいましょう。そうすると毎日テンションが上がるでしょう?

 「休暇」といっても、「完全な休暇」であることが大事。家庭や地域の用事がある日は、休暇としてカウントできません。100%自分の都合で過ごせる日に◯をつけていきます。

 そうすると、「今月の休暇は7日とれるな」とか、「家の用事が忙しいから、今月の完全な休みは3日だけか。平日はいつも以上に早く寝るようにしよう」というように、ビジネスとプライベートのバランスがひと目でわかります

このバランスがうまくとれていると、オンタイムの集中力の土台になります。人によって快適なバランスは違うので、月あたり何日休むのが自分にとって最適か、探ってみてください。

最初にビジネス案件を入れると、まず間違いなく仕事中心の1年になります。調子がよければいいのですが、気分が落ち込んでいるとき、体の調子がわるいときに手帳に仕事の予定しか書いていなかったら、やる気が出ませんよね。憂うつな気持ちでは、目の前の仕事に集中できなくなります

あえて先に休暇の予定を入れて仕事に使える時間を制限することで、効率よく働かないといけない状況に自分を追い込む効果もあります。例えば、「今年のゴールデンウィークは有給をつなげて10日間海外へ出かけよう」という予定を立てたときのことを想像してください。

 「飛行機もホテルも予約した。間違ってもキャンセルは許されない。休暇直前の4月は、人一倍成果を上げなくてはならない」という心持ちになるでしょう。

 「時間が空いたら休もう」「仕事が落ち着いたら旅行に行こう」というスタンスでいると、結局ビジネスの予定がプライベートに侵食してしまい、いつまでたっても休むことができません。

集中の極意4
手帳を買ったら、
まずは休暇の予定を記入する

(次回は1/29(金)公開予定。誰でもカンタンにできる「先送りグゼ」の解消方法を紹介します)

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陰山英男 [立命館大学教授]

1958年兵庫県生まれ。岡山大学法学部卒。兵庫県朝来町立(現朝来市立)山口小学校教師時代から、反復学習で基礎学力の向上を目指す「陰山メソッド」を確立し脚光を浴びる。2003年4月尾道市立土堂小学校 校長に全国公募により就任。百ます計算や漢字練習の反復学習を続け基礎学力の向上に取り組む一方、そろばん指導やコンピューターの活用など新旧を問わず積極的に導入する教育法によって子どもたちの学力向上を実現している。2006年4月から立命館大学 教授(立命館小学校 副校長 兼任)に就任。 現在は、立命館大学 教育開発推進機構 教授(立命館小学校 校長顧問 兼任)。過去には、文部科学省・中央教育審議会 教育課程部会委員、大阪府教育委員会委員長にも就任。主な著書に、『陰山手帳』(ダイヤモンド社)『学力は1年で伸びる!』(朝日新聞出版)、『若き教師のための授業学』(日本標準)、『本当の学力をつける本』(文春文庫)、『陰山メソッド たったこれだけプリント』(小学館)ほか多数。
著者ウェブサイト http://kageyamahideo.com/

 


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