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陰山英男の「集中力」講座
【第3回】 2016年1月29日
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陰山英男 [立命館大学教授]

どんな憂うつな仕事も大丈夫!
手帳でカンタンにできる「先送りグゼ」解消法

面倒で退屈なタスクは、ついつい先送りにしてしまいますよね。特に締め切りが決まってないときはなおさら。この「先送りグセ」は、手帳の使い方をちょっと工夫すると、たちまち解決するのです。前回に引き続き、手帳による「時間の俯瞰」について詳しく説明します。(構成・馬田草織、写真・公文健太郎)

あれもこれも同時に手を出す人は
成果を上げられない

陰山英男(かげやま・ひでお) 1958年兵庫県生まれ。岡山大学法学部卒。兵庫県朝来町立(現朝来市立)山口小学校教師時代から、反復学習で基礎学力の向上を目指す「陰山メソッド」を確立し脚光を浴びる。2003年4月、広島県尾道市立土堂小学校 校長に全国公募により就任。百ます計算や漢字練習の反復学習を続け基礎学力の向上に取り組む一方、そろばん指導やコンピュータの活用など新旧を問わず積極的に導入する教育法によって子どもたちの学力向上を実現している。2006年4月から立命館大学 教授(立命館小学校 副校長 兼任)に就任。 現在は、立命館大学 教育開発推進機構 教授(立命館小学校 校長顧問 兼任)。過去には、文部科学省・中央教育審議会 教育課程部会委員、大阪府教育委員会委員長にも就任。主な著書に、『学力は1年で伸びる!』(朝日新聞出版)、『若き教師のための授業学』(日本標準)、『本当の学力をつける本』(文春文庫)、『陰山メソッド たったこれだけプリント』(小学館)ほか多数。

 月単位でスケジュールが管理できる「月掛け予定表」を上手に使うと、自分がいま何に集中すべきかがわかります。毎朝手帳を開き、現在動いている「プロジェクト」は何かを把握するのです。

 「プロジェクト」とは、数ヵ月単位の「仕事のかたまり」のこと。業種によってかたまりの種類は違うので一概には言えませんが、常にやらなければならない「ルーティンワーク」、毎期末にしかないなどの「季節的な仕事」、いましかやらない「一時的な仕事」にわけられるでしょう。

 月掛け予定表を開いたら、いま関わっている案件をプロジェクトごとにすべて書き出してください。そして、期間を区切って「この日からこの日はAプロジェクト、その後はBプロジェクト」と、1つのプロジェクトにだけ専念するのが理想です。

脳は同時に1つのことにしか集中できません。あれもこれも同時に意識していては、どれも中途半端になるだけです。

 いま集中すべきプロジェクトを明確にすることで、「今日の最優先事項」がはっきりとわかるようになります。「今月の前半は定例会議の準備をしないといけないな。今日は資料の準備を何よりも優先しないと」「来月はいよいよ期末だ。いまのうちから新規顧客の開拓を始めないと。今日から見込み客にアポイントを始めるか」というように、具体的な行動を思い浮かべやすくなります。

 1つ注意事項です。月掛け予定表を開いたら、必ず年掛けと同期をしなければなりません。具体的には、毎朝年掛け予定表と月掛けの間に矛盾がないかをチェックします。見るだけですから、慣れればなんてことはありません。

 「年、月、週ごとに予定を書いてしまったら、予定がバラバラになってしまわないか」という声を聞きますが、問題ありません。絶えず両方を見るようにして、広い視野を手に入れてください。

手帳は1ページだけ見るのではなくて、必ずいろんなところを見ます。全体を構想しつつ、部分を考える。時間にして、5秒もかかりません。この5秒が、時間の使い方にとても大きな影響を及ぼすのです。

集中の極意5
「いま、集中すべきプロジェクト」を
いつも明確にする

手帳でカンタンにできる
「先送りグセ」の解消法とは

 月掛予定表で「最優先のプロジェクト」を意識したあとは、週掛け予定表に「今日はいつ何をやるか」を毎朝手帳に書き込んでください。一度書き込んだ予定も、毎朝必ず確認すること。予定はずれるものです。常に確認し、再調整をしてください。

「いつ何をやるか」を毎日手帳に書き込めるようになれば、「仕事の先送りグゼ」は一気に解決します

 読者の皆さんのなかには、面倒な仕事をついつい後回しにしてしまう人もいらっしゃるでしょう。先送りにしすぎて仕事がたまると、他の業務にも悪影響を及ぼします。「早くやらないといけないのに」という憂うつな気持ちが頭の片隅にあっては、集中できるものもできません。

 報告書類、精算書類などの「ちょっと手間な仕事」「そんなに大変じゃないけれど、とりかかるのが面倒な仕事」などは最たるものでしょう。だから、いつやるかを手帳に書いて「予定」にしてしまえば、憂うつな気持ちは軽減され、目の前の仕事に集中しやすくなります

 そもそも先延ばしできるような仕事というのは、面倒であると同時に緊急性が低いということです。緊急性が高かったら、やらないとクビになるはずですから。言ってしまえば「軽い仕事」なのだから、いつやるかを自分で決められるはず。

 だから、「手帳に書いても先延ばししてしまう」という人はあえて「ここでやらないと後がない」という時間帯にその仕事の予定を入れましょう。これもある意味先送りですが、がぜん片づけやすくなるはずです。

 繁忙期は自分の思いどおりに予定を組めないときもあるかもしれません。しかし、「いつ、何をすべきか」を自分で意識して決めるときと、他人の都合に合わせて決めるときでは、どちらが時間を思いどおりに使えるでしょうか。言うまでもなく、前者ですね。

集中の極意6
面倒でも急ぎではない仕事は
締め切りギリギリに設定する
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陰山英男 [立命館大学教授]

1958年兵庫県生まれ。岡山大学法学部卒。兵庫県朝来町立(現朝来市立)山口小学校教師時代から、反復学習で基礎学力の向上を目指す「陰山メソッド」を確立し脚光を浴びる。2003年4月尾道市立土堂小学校 校長に全国公募により就任。百ます計算や漢字練習の反復学習を続け基礎学力の向上に取り組む一方、そろばん指導やコンピューターの活用など新旧を問わず積極的に導入する教育法によって子どもたちの学力向上を実現している。2006年4月から立命館大学 教授(立命館小学校 副校長 兼任)に就任。 現在は、立命館大学 教育開発推進機構 教授(立命館小学校 校長顧問 兼任)。過去には、文部科学省・中央教育審議会 教育課程部会委員、大阪府教育委員会委員長にも就任。主な著書に、『陰山手帳』(ダイヤモンド社)『学力は1年で伸びる!』(朝日新聞出版)、『若き教師のための授業学』(日本標準)、『本当の学力をつける本』(文春文庫)、『陰山メソッド たったこれだけプリント』(小学館)ほか多数。
著者ウェブサイト http://kageyamahideo.com/

 


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