株式レポート
1月27日 10時42分
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安心してください、見ていますよ。~FOMC注目ポイント~ - 米国マーケットの最前線

連邦公開市場委員会(FOMC)

■FOMCの注目点

日本時間28日の午前4時に米国で連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表が行われる。本レポートではマーケットの混乱が収まらない中どのような点が注目されるのかなどについて記したい。

■収まらぬ市場の不安とその背景

マーケットの不安はなかなか収まらない。昨年末から1月26日までの株価騰落率はダウ平均▲7.2%、ナスダック総合指数▲8.8%、DAX指数▲8.6%、日経平均▲12.2%、ハンセン指数▲13.9%、上海総合指数▲22.3%と世界中の主要な株価が年初から大幅に下落している。下落の背景として、原油価格の暴落とその先の信用危機の連鎖不安、そして懐事情の厳しくなった中東マネーの換金売り、中国経済の鈍化不安などが指摘されている。加えて指摘されているのがFRB高官の利上げに対する強気な姿勢だ。FRBのフィッシャー副議長は年明けに、「市場の見込んでいる年2回の利上げというのは少なすぎる。(12月のFOMC後のプロジェクションで示された)年4回程度というのが概ね妥当である」という主旨の強気な発言をした。

確かに12月分の雇用統計は非常に好調で、労働市場の回復は持続している可能性が高い。ただ、足元で発表されたその他の経済指標は冴えないものが散見される。例えばISM製造業景況指数が2ヶ月連続で50割れ、小売売上高も前月から悪化、鉱工業生産や設備稼働率なども下振れている。これらを反映し、1月20日にアトランタ連銀が発表した10-12月期のGDP成長率予測はわずか0.7%である。さらにここへ来て労働市場の先行指標である新規失業保険申請件数にも増加(悪化)の兆しが見えてきた(グラフ参照)。

現段階で過度な懸念は不要だろうが、果たして本当にこのような状況の中年4回の利上げを実現できるのか、そしてもし実現した場合に米国経済は腰折れしてしまわないのかという不安をマーケットは拭えないのだろう。イエレンFRB議長と議長の座を争ったサマーズ元財務長官は、テレビのインタビューに対し「世界経済が年4回の利上げに耐えられたら驚きだ」とまで言い放った。

■FOMCはどこまでハト派的になるか

このように市場がFRBの姿勢に対し疑心暗鬼になっている中でむかえるのが本日のFOMCというわけである。本日のFOMCで利上げが行われる可能性はほぼないと言っていい。問題は足元のマーケットの混乱や、不安視される米国経済の状況を受けて今後の金融政策に対してどのような姿勢が示されるかどうかである。

筆者は、FOMCは相当にハト派的な姿勢を示すのではないかと見ている。元々イエレンFRB議長はマーケットとの対話が非常に上手い。昨年3月にも行われると指摘されていた利上げが行われたのは、結局12月になってからである(それさえ早すぎたという指摘も今後あるかもしれないが)。あくまで金融政策は経済指標次第であるというのが前バーナンキ議長時代からのFRBの一貫した姿勢であり、労働関連指標以外の下振れが続き、原油価格が想定を超える暴落をし、成長率の鈍化が確実視される状況であくまでタカ派的な姿勢を示すというのは非常に考えづらい。

■ハト派なら株価反発、タカ派なら一段安も?

上述したように、筆者はFOMCが声明文でマーケットの混乱に配慮したハト派的な姿勢を打ち出すとみている。具体的な表現はわからないが、まずは昨年9月の声明文に盛り込まれたように「グローバル経済や金融動向が経済動向を抑制させインフレ率に下押し圧力となる可能性がある」や「海外動向を注視している」などのマーケットに配慮した文言の追加が考えられる。一歩踏み込めば、予想インフレ率の低下リスクに触れるなどして、今後の利上げペースを緩めるという意図をマーケットに伝えることなども考えられるだろう。

このように筆者が予想する通りハト派的な声明文が発表されれば、目先のマーケットのリスクオフムードが和らぎ、株価反発のきっかけになるのではないかと考えている。もちろん冒頭で記したように株価下落の原因は様々で、FOMCの発表だけで事態が劇的に改善するわけではない。ただ、年初から世界的に株価が大幅に下落しており、日本株をみても予想PERなどのファンダメンタルズ面、騰落レシオや移動平均乖離率などのテクニカル面から見ても割安・売られすぎ水準にあることは疑いない。目先の不安要素の後退が買い戻しのきっかけになる可能性が十分にあるとみている。

一方、筆者は実現可能性はかなり低いとみているが、もしFOMCが従来同様に粛々と利上げを進める姿勢を打ち出せば、マーケットの失望は大きなものとなるだろう。ダウ平均は再び1万6000ドル割れ、1万5000ドル前半への下落も考えられる。ぜひイエレン議長以下FOMCメンバーには「安心してください、マーケットや経済指標をちゃんと見ていますよ」との姿勢を打ち出していただきたい。

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(マネックス証券)


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