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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

新しい任務で成功するには過去を捨て今、何が求められているかを考える

上田惇生
【第200回】 2010年6月28日
著者・コラム紹介バックナンバー
ダイヤモンド社刊
1890円(税込)

 「私は仕事を変わるたびに、新しい仕事で成果をあげるには何をしなければならないかを自問している」(『プロフェッショナルの条件』)

 ドラッカーは、ヒトラーの台頭したドイツでは教壇に立つことも文筆に生きることもできないことを知って、英国に渡った。保険会社で株式運用担当を務めた後、マーチャントバンクでパートナー補佐の仕事に就く。

 3ヵ月ほどしてパートナーの一人に呼びつけられ、前職の株式運用の仕事をいつまでもやっているのではない、とこっぴどく叱られる。

 「パートナー補佐として成果をあげるには、何をなすべきと思っているのか」

 こうして目を覚まさせられたドラッカーは、仕事の内容も、仕事の仕方もすっかり変える。しかもそのとき以来、仕事を変わるたびに、「新しい仕事で成果をあげるには何をしなければならないか」を自問してきた。

 ドラッカーはコンサルティングを60年以上も経験し、たくさんの人事を目にしてきた。ところが残念なことに、前の仕事で有能だった人の多くが実力を発揮できなくなっているという。

 能力が落ちたのではなく、前の仕事の仕方をしているためにそうなっているのだという。

 「新しい任務で成功するうえで必要なことは、卓越した知識や卓越した才能ではない。それは、新しい任務が要求するもの、新しい挑戦、仕事、課題において重要なことに集中することである」(『プロフェッショナルの条件』)

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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