株式レポート
2月1日 14時11分
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中国株 調整一巡感で春節の前に下げ渋りか - 中国株 Market Pick Up 今週の注目ポイント

先週の中国株式市場
―中国株高安まちまち 冴えない工業企業利益も緩和的な金融政策を好感―

<先週の概況>

先週の中国株式市場は高安まちまちでした。ハンセン指数は週間で3.2%高と反発した一方、上海総合指数は週間で6.1%安と大幅に反落しました。

先週の上海総合指数は買いが先行しましたが、追加緩和期待の後退に加え、冴えない工業企業利益も嫌気され、失望売りが膨らみ、28日に節目の2,700ポイントを割り込みました。但し、29日には中国人民銀行による異例の連日の資金供給と日銀によるマイナス金利導入が好感され、大幅に反発し節目の2,700ポイントを回復しました。

中国株式市場バリュエーション

業種別リターン

香港ハンセン指数採用銘柄 週間騰落率ランキング

<上昇>

香港ハンセン指数採用50銘柄のうち、カジノの金沙中国(サンズ・チャイナ、1928)は買いを集め週間で16%超上げています。また、原油価格が上昇したことからエネルギー関連株が軒並み堅調に推移しました。なかでも中国海洋石油(CNOOC、0883)が週間で14%上昇したほか、昆侖能源(クンルン・エナジー、0135)も大幅に値上がりしています。更に、不動産大手の恒基兆業地産(ヘンダーソン・ランド・デベロップメント、0012)は外資系のアナリストが強気な投資判断を維持したことが好感され、週間で9%超上昇しました。

<下落>

ビール大手の華潤ビール控股(チャイナ・リソーシズ、0291)は2015年下期の営業利益が市場予想に届かなかったこと引き続き嫌気され、週間で5%超値下がりしています。また、冴えない業績を発表した恒隆地産(ハンルン・プロパティーズ、0101)は週間で2%超下落しました。さらに、原油価格の上昇がコスト増に繋がることから国泰航空(キャセイ・パシフィック・エアウェイ、0293)も軟調な推移となっています。

先週の主な経済指標

1月27日 中国工業企業利益(前年同期比) 12月 -4.7% 前月 -1.4%

12月の中国工業企業利益は前年同期比4.7%減と減少率が前月から拡大し、11ヶ月連続で前の年から減少しました。内訳をみると、エネルギー関連の減益が目立ちました。

今週の主な経済指標

2月1日 中国製造業PMI 1月 49.4 市場予想 49.6 前月 49.7

1月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.4と前月から小幅に悪化したほか、市場予想(49.6)に届きませんでした。内訳をみると、新規受注(50.2→49.5)や生産(52.2→51.4)、海外受注(47.5→46.9)がそれぞれ悪化した一方、雇用(47.4→47.8)が僅かに改善しました。

2月1日 財新(Caixin)中国製造業PMI 1月 48.4 市場予想 48.1 前月 48.2

1月の財新(Caixin)中国製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は48.4となり、前月の48.2及び市場予想の48.1を上回る改善となりました。

マーケットビュー
―中国株 調整一巡感で春節の前に下げ渋りか―

先週の本土市場では上海総合指数が週間で6.1%安と大幅に反落しました。週初は堅調なスタートとなったものの、週を通して薄商いのなか公開市場操作での大量の資金供給を受け、逆に預金準備率の引き下げが遠のいたとの見方から失望売りが膨らみました。工業企業利益が冴えない結果だったこともあって上海総合指数は28日に2,700ポイントを割り込みましたが、中国人民銀行による異例の連日での資金供給や、日銀によるマイナス金利導入を好感して週末に4日ぶりに反発し2,700ポイント台は回復しています。

先週の香港市場ではハンセン指数が週間で3.2%高と5週ぶりに反発しました。上昇して始まったハンセン指数は26日に本土株の急落を受け19,000ポイントを再び割り込みましたが、27日には米国株と原油価格の上昇を受け19,000ポイントを回復しました。28日も堅調となったハンセン指数は、週末に日銀の金融緩和や本土市場の反発を好感し大幅高となっています。

朝方発表された中国の1月の製造業PMIが市場予想を下回って前月から悪化したことに加え、1月の非製造業PMIも前月から伸びが鈍化したことから、上海総合指数と香港ハンセン指数共には売りが先行しました。但し、財新製造業PMIが市場予想を上回って前月から改善したことで、景気改善の兆しも出てきたといえます。

また、先週の米FOMCの声明文がややハト派的な内容で、3月の利上げ観測が若干後退していることもあり、短期的な資金流失懸念が和らぎそうです。加えて、先週の金曜日の中国人民銀行による異例の連日での資金供給や、日銀によるマイナス金利導入を受けて、投資家のセンチメントもある程度改善しているとみられます。

さらに上海総合指数の昨年12月の高値からの下落率が25%となったほか、香港ハンセン指数の下落率も11%となり、昨年8月のそれぞれの下落率に近づいてきたことから調整一巡感も出やすいといえます。このため春節の前に両指数は下げ渋りとなりそうです。

なお、春節(旧正月)のため、上海株式市場では2月8日から2月12日まで休場、香港の株式市場では2月8日から2月10日まで休場となります。また、来週の本レポートは休刊とさせていただきます。

フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川(Tony Lin)

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