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10年越しの地道な活動が支える電気自動車リーフの隠れたる“売り”

週刊ダイヤモンド編集部
2010年6月30日
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 2010年12月に発売される日産自動車の電気自動車「リーフ」。世界初の一般向けの電気自動車とあって大人気となっている。すでに日本で6000台、米国で1万3000台の予約を獲得した。

 電気自動車であることばかりが注目されているリーフだが、じつは、リサイクル技術でも最先端を走る。

 特に、廃車から回収した合成樹脂を再び内装の合成樹脂として利用しているのが売りだ。これまでもバンパーを再びバンパーとして利用するケースなどはあったが、塗装を取り除き、再び淡い色に変える技術によって、リーフでは内装への再利用が可能となった。

 加えて、日産では1997年以降、廃車時に部品を取りはずし、回収しやすい設計に切り替えていた。乗用車は平均12年で廃車になるため、リーフの発売とドンピシャのタイミングとなった。

 ただし、10年超の準備にもかかわらず、回収は目論見どおりには進んでいない。合成樹脂はリサイクル資源としては価値が低い。現在、全国にはリサイクル業者が6000社あり年間400万台ほどが廃車になるが、内装の合成樹脂はほとんどが焼却に回されている。

 「廃車の樹脂部品をいかに確保するか」(宍戸和也・車両生産技術本部環境・リサイクル統括部部長)という課題は残っている。日産では、数社と合成樹脂に対価を支払い回収する契約をしたが、今もリサイクル業者を訪ね続けている。

 廃車だけでなく家電やペットボトル由来のものも含めて、リーフでは70点もの部品がリサイクル素材で構成されている。これは世界最高レベルだが、10年越しの地道な活動は今も続いているのである。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 清水量介)

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