標識を使って話の展開を伝える技

 英語の反射神経が鍛えられてきたら、最後のステップで話の展開を示す技にチャレンジしてみましょう。ドクター・ヴァンスは『英語で考えるスピーキング』の中で、英語を話す人が使う、標識のように後で伝えたい内容をほのめかす言葉があると述べています(第6章)。

 例えば、“Earlier,”「先ほど、」という表現。この表現が文頭に来ると、少し前に触れた話が繰り返されるな、ということがわかります。この表現は質問をするタイミングで使う場合もあります。例えば”Earlier, you mentioned that new product will come out in June. Can you tell us when is the release date?”(先ほど、新商品は6月に出るとありました。発売日を教えていただけますか?)

 この本の中では全部で15種類の文頭で使える標識が紹介されており、反射神経に加えてこれらを習得することで、どんな場面でも自分の意見や質問を言えるようになりますので、ぜひチャレンジしてみてください。

 これまで5回にわたって具体的な英語上達のためのヒントと、トレーニング方法をお伝えしてきました。ひとつひとつはそれほど難しいことではありませんが、数週間続けてやってみるとレベルアップするのを実感していただけると思います。まずは1日15分~30分で少しずつ取り組んでみてください。