とどのつまり、清原和博ってやつは、クズだったってことだ。

 と思いながら、私は一連の報道を見ている。清原容疑者が逮捕されたのは、覚醒剤取締法違反(所持と使用)の疑いだ。大事なことだから繰り返すが、清原容疑者はシャブをやっちゃったのである。

 テレビや新聞では、野球関係者の多くがコメントを求められ発言してもいるが、不思議なことに、清原容疑者を野球界から追放しろという声はひとつも聞こえない。みんな優しいね。

 メジャーリーグには、ピート・ローズという名プレーヤーがいた(現在七四歳)。伝説の選手と言ってもいい彼の記録は、通算安打数でメジャー歴代一位。通算出場試合数と通算打席数、通算打数、通算単打数と通算出塁数でも歴代一位、シーズン二〇〇本安打以上十回はイチロー選手と並び歴代一位タイの記録を持っている。

 とにかくすごい選手だったのだが、監督在任中、野球賭博に関わったことで一九八九年、永久追放処分に処せられた。これまでに三度、彼は追放処分の解除を要請したが、そのたびに却下され、彼の復権はいまも認められていない。

 アメリカでは、野球賭博で永久追放なのである。だが、日本では、覚醒剤をやっても追放処分にはならないようだ。もちろん、ピート・ローズの賭博容疑は監督在任中のことで、清原容疑者の覚醒剤所持は引退後という違いはあるが、私は、現役だろうと引退後だろうと、子どもたちに夢を与える仕事に携わった者の犯罪には、厳しいペナルティを課す必要があると思っている。

 清原和博と言えば、惚れ惚れとするような素晴らしい野球選手だった。

 PL学園時代、彼が甲子園で放ったホームラン十三本(通算)はいまだに破られていない記録だ。もともと巨人入りを希望していたが、ドラフトで巨人が指名したのは早大進学を明言していたチームメイトの桑田真澄さんだった。そのため、巨人と桑田さんには密約があったのではないとの憶測も流れ、プロ入り後は桑田さんのほうが悪役のように見られていた。

 清原は、その名が示すように、清々しく、清らかな男だったのだ。

 幾多の故障が原因だったのか不摂生が理由なのかは定かではないが、FAで巨人に移籍してからの清原はぶくぶくと太り始めた。記憶にある人もいるだろう。「おう、わいや」で始まる『番長日記』(フライデーでの連載)は、番長のイメージを定着させた。