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清原容疑者を今は冷たく突き放すことも必要だ

降旗 学 [ノンフィクションライター]
【第147回】 2016年2月6日
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 とどのつまり、清原和博ってやつは、クズだったってことだ。

 と思いながら、私は一連の報道を見ている。清原容疑者が逮捕されたのは、覚醒剤取締法違反(所持と使用)の疑いだ。大事なことだから繰り返すが、清原容疑者はシャブをやっちゃったのである。

 テレビや新聞では、野球関係者の多くがコメントを求められ発言してもいるが、不思議なことに、清原容疑者を野球界から追放しろという声はひとつも聞こえない。みんな優しいね。

 メジャーリーグには、ピート・ローズという名プレーヤーがいた(現在七四歳)。伝説の選手と言ってもいい彼の記録は、通算安打数でメジャー歴代一位。通算出場試合数と通算打席数、通算打数、通算単打数と通算出塁数でも歴代一位、シーズン二〇〇本安打以上十回はイチロー選手と並び歴代一位タイの記録を持っている。

 とにかくすごい選手だったのだが、監督在任中、野球賭博に関わったことで一九八九年、永久追放処分に処せられた。これまでに三度、彼は追放処分の解除を要請したが、そのたびに却下され、彼の復権はいまも認められていない。

 アメリカでは、野球賭博で永久追放なのである。だが、日本では、覚醒剤をやっても追放処分にはならないようだ。もちろん、ピート・ローズの賭博容疑は監督在任中のことで、清原容疑者の覚醒剤所持は引退後という違いはあるが、私は、現役だろうと引退後だろうと、子どもたちに夢を与える仕事に携わった者の犯罪には、厳しいペナルティを課す必要があると思っている。

 清原和博と言えば、惚れ惚れとするような素晴らしい野球選手だった。

 PL学園時代、彼が甲子園で放ったホームラン十三本(通算)はいまだに破られていない記録だ。もともと巨人入りを希望していたが、ドラフトで巨人が指名したのは早大進学を明言していたチームメイトの桑田真澄さんだった。そのため、巨人と桑田さんには密約があったのではないとの憶測も流れ、プロ入り後は桑田さんのほうが悪役のように見られていた。

 清原は、その名が示すように、清々しく、清らかな男だったのだ。

 幾多の故障が原因だったのか不摂生が理由なのかは定かではないが、FAで巨人に移籍してからの清原はぶくぶくと太り始めた。記憶にある人もいるだろう。「おう、わいや」で始まる『番長日記』(フライデーでの連載)は、番長のイメージを定着させた。

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降旗 学[ノンフィクションライター]

ふりはた・まなぶ/1964年、新潟県生まれ。'87年、神奈川大学法学部卒。英国アストン大学留学。'96年、小学館ノンフィクション大賞・優秀賞を受賞。主な著書に『残酷な楽園』(小学館)、『敵手』(講談社)、『世界は仕事で満ちている』(日経BP社)他。


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三面記事は、社会の出来事を写し出す鏡のような空間であり、いつ私たちに起きてもおかしくはない事件、問題が取り上げられる。煩瑣なトピックとゴシップで紙面が埋まったことから、かつては格下に扱われていた三面記事も、いまでは社会面と呼ばれ、総合面にはない切り口で綴られるようになった。私たちの日常に近い三面記事を読み解くことで、私たちの生活と未来を考える。

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