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米本社破綻で壊滅的危機に陥った
クライスラー日本の”頼みの綱”

週刊ダイヤモンド編集部
2010年7月1日
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 「やりました!国土交通省の検査を通りました」

 昨年秋の深夜、米自動車大手クライスラーの日本法人であるクライスラー日本の七五三木(しめぎ)敏幸社長は、デトロイト本社から届いた電子メールに胸をなでおろした。SUV(スポーツタイプ多目的車)ブランド「ジープ」のエントリーモデルである「パトリオット」が日本で米国車初のエコカー購入補助金制度の対象になったのだ。どん底のなかでわずかな光が差し込んだ。

 「会社がなくなるんじゃないか?」、「故障したときの保証はどうするんだ!」

クライスラー日本はジープを体験走行できる販売促進イベント「ジープ・エクスペリエンス・キャラバン」を6~10月まで全国12都市で開催する。

 2009年4月に米本社が破綻した直後、他国同様に日本の顧客たちはクライスラーへ懐疑的だった。加えて、現地法人に商品が安定供給されない状態に陥り、09年の日本での年間販売台数は3000台を割った。07年実績の半分以下である。日本法人は大リストラを余儀なくされ、直営店を全廃した。77拠点あった販売網は56拠点に縮小され、200人近かった販売スタッフは約130人まで減った。この壊滅的な状況からどう立て直すか。

 クライスラー日本が出した解は「ジープブランドへのフォーカス」(七五三木社長)だった。

 根強い人気を持つジープに経営資源を集中させ、以前は6割程度だったジープブランドの販売台数比率を8割レベルに引き上げ、この比率を維持。ジープの拡販に合わせて販売人員も再び増強しようというのだ。複数あるブランドのなかでジープは安定供給のメドがついたという事情もあったが、同業の関係者は「破綻前の日本事業は総花的で非効率だった。ジープに集中できることは不幸中の幸いだろう」と評する。

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