「ためこまない時代」には「ためこまない読書術」◎あなたの積ん読も、これで解消!!
『遅読家のための読書術』(印南敦史・著)

「本に書いてあることすべてをわがものにしよう」という考え方は、こうした古い「所有」の概念の延長線上にあるように思います。

モノに溢れた世の中で、人々の価値観が「所有」から離れていったように、さまざまなウェブメディアが浸透して情報で溢れ返る状況下では、情報をすべて「所有」しようとすることには無理があります。

本についても知識についても、本当に手元に置いておくべきものだけを残し、それ以外はため込まないことがあたり前になりつつあるのです。

これはつまり、必要なものと不要なものとを分ける「取捨選択」がとても重要な意味を持つということ。

それが現代であり、だからこそ読者も、本を読むときには「必要なところ」だけを読むべきなのです。