選択効率を急上昇させるには?

「書く」こと(引用)を前提としながら読むようになると、熟読に縛られなくなる以外にも、もう1つ貴重なメリットが得られます。

それは、読むときの「視点」が得られること。

実際、僕が書評用の本を読むときには必ず、「どこがレビューに使えるだろうか?」ということを意識しています。
「視点」を定めることによって、「重要なところ/そうでないところ」を区別する基準ができます

「重要でないところ」がわかれば、そこを流せる(あるいは、読み飛ばせる)ようになりますから、当然、1冊を読むスピードは格段に速くなります。

さて、今回までの連載は本を読むときの心がまえや、読書を習慣化する方法、そして読んだあとにやるべきことについてお話ししてきました。

「そんなことはいいから『速く読むテクニック』を教えてよ!」という方もいらっしゃるでしょうが、ここまでお伝えした考え方や習慣を組み込んでいくだけで、速く読むための「素地」はほぼつくられていきます。

とはいえ、本を速く読むために、技術的な部分がなにも関係しないかというと、そんなことはありません。いくつかのコツはたしかにあります。

そこで次回からは、フロー・リーディングのテクニカルな面について触れていくことにしたいと思います。

(第18回に続く 3/19公開予定)