読み飛ばしても「つながり」は見える

ビジネス書や新書などはとくにそうです。
これにはちょっとした理由があります。そもそもビジネス書や新書は「短時間でサッと読める」ようにつくられているものだからです。

必要な点だけをつまんでいけば、それらは目に見えない線となってつながっていくもの。A~B~D~Fと進んでCとEを飛ばしたからといって、全体像が見えなくなることはまずありません。

つまり、小見出しを使って「必要か否か」を取捨選択していけば、より短時間で要点だけを抽出することができるわけです。自分にとって不要な部分を徹底的にそぎ落とし、本質だけが浮かび上がってくる状態をつくる。まずこれが基本的な考え方です。

流し読みポイントを見極める3つの目印

では、どこが読み飛ばしていい箇所なのでしょうか?
僕は「読み飛ばしていい箇所」を見つけるときの基本的な目印として、次の3つを活用しています。
それぞれについて見ておくことにしましょう。

◎商品差別化のために挿入された「著者の自分語り」
ビジネス書や自己啓発書には、必要以上に「自分語り」が入っていることがあります。これは著者に「自慢したがりな人」が多いからというだけの理由ではありません。

そうではなく、似たようなテーマやジャンルの書籍が多い市場だからこそ、著者自身について語ることで「この本はこんな点がほかの本とは違いますよ」とアピールしなければならないのです。