1.「営業=売り込み」は勘違い
 飛び込みやテレアポだけが営業活動ではありません。広告を出すのも、看板を設置するのも、商品サンプルを配るのも、口コミを誘発するのも、営業です。私が『ラジオNIKKEI』で「小山昇の実践経営塾」というラジオ番組に出演しているのも、トップ営業です。

2.訪問「件数」より訪問「回数」
 新規の契約が取れるかどうかは、訪問「件数」ではなく、訪問「回数」で決まります。特に、業務用市場は、回数に正比例します。「こんにちは」「さようなら」の挨拶だけでもいいので、何回も訪問することが大事です。

3.解約されたお客様を「3ヵ月後」に再訪問
 お客様から解約があっても、「その商品を2度と使わない」ということではありません。

 ライバル会社に流れるわけです。
 ですから、解約をされたら、「3月経ってから再度訪問」をする。そして、「なぜ解約したか」を伺います(解約後すぐだと、本当のことは話してくれません)。お客様の不満に耳を傾け、解決策を提示できれば、戻ってきてくださる可能性が高くなります。

4.営業に行く日を宣言
 あらかじめ、「営業に行く日」を予定に組み込んでおきます。何ヵ月も前からホワイトボードに予定を書いておけば、社員の目にも留まります。もし予定どおりに営業に行かなければ、「社長、サボったな」と思われる。だから、行くしかありません。

5.社長室に椅子を置かない
 武蔵野の社長の机には椅子がありません。立ったまま仕事をしています。社長だけでなく、内勤の人を除いた部長や課長も同じです。いくらなんでも1日中立って仕事をするのはツライので、どうしても座りたくなる。すると、仕方なく電車(あるいは車)に乗って営業に行くようになるしくみです。

<著者プロフィール>
小山 昇
(Noboru Koyama)
株式会社武蔵野代表取締役社長。1948年山梨県生まれ。東京経済大学を卒業し、日本サービスマーチャンダイザー株式会社(現在の株式会社武蔵野)に入社。一時期、独立して株式会社ベリーを経営していたが、1987年に株式会社武蔵野に復帰。1989年より社長に就任して現在に至る。「大卒は2人だけ、それなりの人材しか集まらなかった落ちこぼれ集団」を毎年増収増益の優良企業に育てる。2001年から同社の経営のしくみを紹介する「経営サポート事業」を展開。現在、600社以上の会員企業を指導しているほか、「実践経営塾」「実践幹部塾」「経営計画書セミナー」など、全国各地で年間240回以上の講演・セミナーを開催。1999年「電子メッセージング協議会会長賞」、2001年度「経済産業大臣賞」、2004年度、経済産業省が推進する「IT経営百選最優秀賞」をそれぞれ受賞。日本で初めて「日本経営品質賞」を2回受賞(2000年度、2010年度)。
2004年からスタートした、3日で108万円の現場研修(=1日36万円の「かばん持ち」)が年々話題となり、現在、70人・1年待ちの人気プログラムとなっている。
『【決定版】朝一番の掃除で、あなたの会社が儲かる!』『朝30分の掃除から儲かる会社に変わる』『強い会社の教科書』(以上、ダイヤモンド社)、『99%の社長が知らない銀行とお金の話』『無担保で16億円借りる小山昇の“実践”銀行交渉術』(以上、あさ出版)、『【増補改訂版】仕事ができる人の心得』(CCCメディアハウス)などベスト&ロングセラー多数。
【ホームページ】
http://www.m-keiei.jp/