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「ゲーム機バキバキ」高嶋ちさ子氏の子育てに正義はあるか(上)

降旗 学 [ノンフィクションライター]
【第150回】 2016年2月27日
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 私達記者は正義。がんばる――。

(写真は本文と関係ありません)

 という、思わずお口があんぐりしてしまうようなツイートをしたのは、AP通信社東京支局にお勤めの景山優理(かげやま・ゆり)さんという記者さんだ。自らを「正義」と言い切ったその驕りに対し、彼女のツイッターは大炎上した。っつーか、私も教えてほしいよ。どーして記者が「正義」なのか。

 ツイッターが炎上すると、景山記者はさらにこう呟いた。

 〈正しいことをしようとする記者のこころを全否定するようなツイートはやめよう。いい悪いgood vs evil はありカルトではない。がんばろう、と思うだけでワーワーいわれるような日本になったのはいつから?報道の自由と報道の善をみすてた社会はおかしい〉

 正しいことをしようとする記者のこころ――、ってのが私には何のことかわからなかったのだが、景山記者が「正義」であり正しいことをしようとしている記者であるのなら、まずはご自身がお勤めになっているAP通信社の嘘(AP通信は依然として慰安婦を“性奴隷”と表現し、さらに“強制連行”はあったと報じている)を自ら正したらどうだろう。

 自分たちの嘘・誤報・プロパガンダもどきの報道には目をつむっておきながら我こそが「正義」などと言い張るからツイッターも炎上するのだが、自分のやっていることを「正義」などと言い出したら世界の秩序は崩壊する。朝日新聞の記者に「正しいことをしようとする記者のこころ」があれば、あんなでっちあげ報道を三〇年も続けなかっただろう(ただし、朝日新聞社の英語版には「慰安婦は性行為を強要された」と綴り、捏造報道を反省する素振りをいっさい見せてません)。

 アカイアサヒはとりあえず措いといて……、景山記者が、わたしが務めているAP通信は嘘つき通信社です、とツイートしたら、私は彼女の言う「正義」とやらを信じてやろうと思う。AP通信の嘘を暴いたら思いッきり擁護してやりますよ景山サン。ツイッターのプロフィール写真を見たかぎりでは私より年上のように見えますが。

 だから、たとえ嘘っぽくても「正義」を掲げるのであれば、自分を批判する人たちをブロックするのもお止めになったほうがいい。だってSEALDsみたいじゃないですか。あの子たちも、正論をぶつけてくる相手はことごとくブロックして逃げるのだそうですね。SEALDsの子たちは考え方が幼いから、都合が悪くなったら相手をブロックして逃げてもさもありなんですが、「正義の記者」を自認する景山サンがそんな卑怯なことをやっちゃいけません。逃亡は、正しいことをしようとする記者のこころ、に反します。

 だが、「正義」を勘違いしたのは景山記者だけではなかったようだ。

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降旗 学[ノンフィクションライター]

ふりはた・まなぶ/1964年、新潟県生まれ。'87年、神奈川大学法学部卒。英国アストン大学留学。'96年、小学館ノンフィクション大賞・優秀賞を受賞。主な著書に『残酷な楽園』(小学館)、『敵手』(講談社)、『世界は仕事で満ちている』(日経BP社)他。


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三面記事は、社会の出来事を写し出す鏡のような空間であり、いつ私たちに起きてもおかしくはない事件、問題が取り上げられる。煩瑣なトピックとゴシップで紙面が埋まったことから、かつては格下に扱われていた三面記事も、いまでは社会面と呼ばれ、総合面にはない切り口で綴られるようになった。私たちの日常に近い三面記事を読み解くことで、私たちの生活と未来を考える。

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