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美人のもと

いい人

西村ヤスロウ [広告プランナー]
【第70回】 2010年7月12日
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 文句を言っている人はどうして顔をしかめるのだろう。しかめる顔ばかりしていると美しさも失われていくかもしれない。そして、文句を言われた人の表情もつらい。悲しさや悔しさが顔に表れ、美しさが失われていく。

 できれば笑顔で毎日過ごしたいし、文句を言ったり、言われたりする時間は少なくしたいものだ。

 それは自分の心がけである程度自由にできるのではないだろうか。上手に短く文句を言ったり、叱られる時もしっかり受け止めて行動に移したりする。そういう意識だけでずいぶんと変わってくるはずだ。

 それ以上に大事なことは文句の対極にある賞賛の時間を多くつくることだろう。褒めることは「美人のもと」を増やす。人は褒められると結構うれしいものだ。叱るばかりではなく、きちんと褒めると人は育つという話を聞くし、人材教育がうまい

 人は実に褒め方がうまい。

 人材教育に限らず、日頃から褒めるのがうまい人がいる。わざとらしくなく、本当に他人を称える気持を持っている人だ。その褒める時の表情は美しい。褒める相手に敬意を表す時、人はその人の持っている表情の中で最高のものを出そうとする。これが「美人のもと」になるのだろう。

 褒め方上手とは何が上手か。それは何を褒めているのかを具体的にする点である。かわいいでもかっこいいでも怪しいでもなんでもいい、具体性があるといい。例えば「おいしいものを食べた時の顔がうれしそうでかわいい」と言うと、褒められた方は実感をもって喜び、いい気分を表情にしてくれる。お互い気分のいい表情で「美人のもと」が連鎖的に広がる素敵な時だ。

 当然、褒め下手な人もいる。「いい人」を連発する。なにがどう「いい」のか。そういう抽象的な褒め言葉はあまり人を快適にしない。褒めていても気分のいい表情の連鎖が起こりにくい。連鎖が起こらないとせっかく褒めてもそれが「美人のもと」になりにくい。

 人は誰でもいいところがあり、悪いところがある。だから、漠然と「いい」と言われてもきちんと把握せずに話しているように思われる。いい加減な褒め言葉でしかないのだ。「いい人」を連発する人を思い出してみるといい。なぜか自己主張が多い文句の多い人であることが多い。美人であることが少ない。

 上手に褒めることを見つけたい。きっとそういう人は褒められることも多くなり、「美人のもと」連鎖を多く生んでいくはずだ。

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西村ヤスロウ [広告プランナー]

1962年生まれ。プランナー。趣味は人間観察。著書に『Are You Yellow Monkey?』『しぐさの解読 彼女はなぜフグになるのか』などがある。


美人のもと

『経』に好評連載中の西村ヤスロウ氏によるエッセイ。「美人のもと」とは、女性なら誰しも持っているもの、「美人のもと」を磨き続けるためのコツを解き明かす。

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