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「ゲーム機バキバキ」高嶋ちさ子氏の子育てに正義はあるか(下)

降旗 学 [ノンフィクションライター]
【第150回】 2016年2月27日
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>> (上) より続く

 ということで、ツッコみましょう。

 お子さんが『今度ルールを破ったら折ってもいい』と言っていたなら、どうして「怒り狂ってバキバキと折った」なんて表現をしたんですか? 次男のゲーム機を壊したのも勢いでやっちまったように東京新聞のコラムには書いてあるけど、次男も『今度ルールを破ったら折ってもいい』と約束していたんですかあ?

 もうひとつツッコんでおこう。ゲーム機を手でバキバキに折ったとき、高嶋氏は、

 「自分で働いて買ったゲーム機を自分で壊す気持ち、あなたに分かるの?」

 と嘆いて見せたそうだが、最初に折ったゲーム機は、長男くんの入院時、知りあいから「プレゼント」されたものだ。だから、高嶋氏は好意の贈り物をバキバキに折ったばかりか、長男にはそれを「自分で働いて買った」と嘘までついていた(普通、内容に齟齬があれば気づくものなのだけど、東京新聞・生活部の方々は高嶋氏の原稿を読んでも気づかなかったようです)。

 高嶋ちさ子というバイオリニストは子どもにも読者にも嘘をつく人らしいが、センテンススプリングの取材にまで嘘をついた模様だ。ゲーム機をバキバキに折った“壊し方”について、高嶋氏はしれっと嘘をついていた。

 〈「実は、事前にいろいろと調べておいたんです。折るときはテコの原理で(蝶つがいの部分を)真っ二つにしましたが、ソフトはいっさい傷つけないように注意しました。壊した端末は任天堂さんに持って行くと、三~四日で以前と同じように修理してくれます。値段は三~四〇〇〇円くらいです。わたしが壊したのも、(壊してから)二ヵ月後のクリスマスに“サンタさんから”と言って二人のところに戻しました」〉

 嘘つきめッ。サンタさんなんかいないじゃないか……、ツッコむのはそっちじゃなくて、高嶋氏は計算してゲーム機をバキバキに折ったと言う。が、ゲーム機を折ったとツイートしたとき、文春には「計算尽くでバキバキに折った」と応えていたが、本当は修理できると知らなかった節が窺えるのだ。

 〈え?こんなに折っちゃっても????〉(10月23日)
 〈そうですか。ありがとうございます。しかしこれでなおしたら本当の親馬鹿ですよね〉(10月23日)

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降旗 学[ノンフィクションライター]

ふりはた・まなぶ/1964年、新潟県生まれ。'87年、神奈川大学法学部卒。英国アストン大学留学。'96年、小学館ノンフィクション大賞・優秀賞を受賞。主な著書に『残酷な楽園』(小学館)、『敵手』(講談社)、『世界は仕事で満ちている』(日経BP社)他。


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