3年以上も前から
集合住宅向けを展開

 実は今回の旗揚げに先駆け、J:COMは12年12月から集合住宅向け高圧電力一括受電サービス(マンション一括コース)をスタートさせている。これは約50戸以上の規模のマンションを対象に、全戸の同意による一括契約で従来よりも格安の電力を提供するというものだ。そして今回、低圧電力小売りも自由化されることを踏まえて、個別の家庭用コースへと一気に手を広げたわけである。

「3年以上にわたってマンション一括コースで実績を積んできたことも当社の強みですし、加入者へのサポート体制も充実しています。J:COM 電力においても、全国12ヵ所のカスタマーセンターと約7000人の地域スタッフが地域に密着したサポートを行います」(牧社長)

 使用電力量に応じて従量料金の割引率がアップするので、子どもの多いファミリー世帯など、電気消費の多い家庭ほどコスト削減効果が大きい。とはいえ、前述したように単身世帯であっても従来よりも電気料金を着実に節約できる分かりやすい料金プランとなっている。例えば関東エリアにおいては、1戸建てに暮らす家庭の場合で月1万2600円くらいの電気料金なら、年間約6800円程度の電気料金節減を図ることが可能だという(東京電力 従量電灯B・40アンペア契約、月間使用電力量485キロワット時の場合)。