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おもしろ県民性データブック

【福島県】海沿い、中央、山間部 3気質が認め合い共存

都道府県データ:Vol.39

岩中祥史 [出版プロデューサー]
【第39回】 2010年7月16日
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 ひと口に県民性といってもさまざまで、なかには同じ県であるにもかかわらず、場所によってまったく違う気質が共存している場合もある。福島県もその一つである。

 この県は昔から、太平洋に面した浜通りエリア、中央部の中通りエリア、そして新潟県に近い山間部の会津エリアの三地域それぞれが独自の文化・風土を培ってきた。今に至ってもその流れは続いており、当然のこと、人々の気質もかなり違っている。といって、互いにいがみ合っているわけではない。そのあたりは青森県や長野県とは大きく異なる。

 歴史にその名を残しているのは、ご存じのように会津で、浜通り、中通りの人たちも会津に対しては心の底で深い敬意を抱いているようだ。幕末から明治維新にかけての頃、会津藩は長州・薩摩を中心とする官軍に最後まで抵抗した。白虎隊の名で知られる、10代半ばの少年兵たちが若松城(鶴ヶ城)に籠城し、自刃を遂げたのは、忠君の見本、一つの思想に殉じる模範として今も語り継がれている。

浜通り・中通りエリアは
「首都・東京との近さ」をくすぐると上機嫌!?

 会津エリアは、このことに象徴される頑固さ、真面目そのものといってもいい気質が大きな特徴である。地勢的には山間だし、自然環境も厳しいから、とっつきは決してよくない。だが、ひとたび信頼を得ると、深く長い付き合いになることが多い。

 一方、浜通りは海に面しているだけあって、東北人にしては、明るく開放的な面が目立つ。漁業を主な生業としてきたから、気っ風もいいようである。

 また、中通りは古くから江戸と奥州街道で結ばれていたから、情報や文化の交流が盛んであった。そのため、都会的な気質が強く、合理的でさばけたところがある。現在、郡山が経済、福島が政治の中心地として並立、一県二都的な趣を呈しているのは、そうした影響もあってのことだろう。

 最近は特にそうだが、浜通り、中通りの人たちには「首都・東京との近さ」をくすぐることで、気分をよくしてくれそうだ。また会津の人に対しては、今の日本には希薄な志操堅固の魅力を強調することで、信頼関係を築けるのではないか。

◆福島県データ◆県庁所在地:福島市/県知事:佐藤雄平/人口:203万2117人(H22年)/面積:1万3782平方キロメートル/農業産出額:2441億円(H19年)/県の木:ケヤキ/県の花:ネモトシャクナゲ/県の鳥:キビタキ

データはすべて、記事発表当時のものです

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岩中祥史 [出版プロデューサー]

1950年、愛知県生まれ。東京大学文学部卒。出版社に勤務後、独立して編集企画会社エディットハウスを設立し、現在、代表。著書に、最新刊『日本を変える「名古屋脳」』(三五館)、『アナログ主義の情報術』(梧桐書院)、『出身県でわかる人の性格』『札幌学』、『博多学』、『名古屋学』(新潮文庫)などがある。各県の気質を調査した、現代県民性評論の第一人者。

 


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