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アップルがグーグルのクラウドと契約
「握手と殴り合い」のIT相関関係はさらに複雑に

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第382回】 2016年3月18日
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「iCloud」のコスト削減のために
グーグルのクラウドを採用

 アップルが、グーグルのクラウドサービスと契約したらしいと話題になっている。

 消費者向けサービスと比べて、グーグルのエンタープライズ向けサービスは地味で一般にはよく見えない。だが、同社は「グーグルクラウドプラットフォーム」というサービスを持ち、昨年11月にはVMウェア共同創業者のダイアン・グリーンをクラウドビジネスのトップに招き入れて、この分野に注力してきた。

 現在、コカ・コーラ、HTC、ベスト・バイ、スナップチャット、スポティファイなどがこのサービスのユーザー企業という。今回のアップルの契約は、そこに加わった大型案件だ。

 ただし、アップルはすべてをグーグルのクラウドに預けるわけではない。同社はすでにアマゾンのサービス「AWS」やマイクロソフトの「Azure」上で「iCloud」を運営しており、今回の契約によってそのインフラの一部をグーグルに委ねることになる模様だ。

 今回の契約の理由と見られるのは、コストカット。モーガン・スタンレーによると、アップルはAWS利用のために年間10億ドルを費やしているという。Azureとの現契約はそれほど大きくはない模様だが、アップルとしては今後デジタルコンテンツが増えるのに際して、コストのカットを狙ったようだ。大型顧客を求めていたグーグルにとっても好都合で、AWSやAzureとの競合性を高めるために、かなりの好条件を提示したのだろうというのがもっぱらのうわさだ。

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瀧口範子 [ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。


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