世界保健機関(WHO)という国連の専門機関は、ときおり、ジョークのような健康指針を打ち出すことで知られるが、先月1日にもギャグとしか受け止めようのないことを言い出した。

 『未成年をタバコの誘惑から保護するため、“喫煙シーン”が含まれる映画は“成人指定”に定めるべきである』

 との旨を各国政府に勧告した。おいおい、なのである。

 この勧告で、WHOは「世界中でタバコの広告規制が強まる一方で、映画にはタバコの規制がない」と指摘。映画の喫煙シーンは、未成年者が煙草を吸い始めるきっかけを与えていると報告した。そぉかあ?

 さらに、WHOが発表した報告書には、アメリカでは喫煙者となった若者のうち、87%が“映画をきっかけ”に喫煙を始めており、2014年製作のハリウッド映画では、全体の44%に喫煙シーンが含まれていた、とある。

 とどのつまり、ハリウッド映画のほぼ2本に1本に喫煙シーンがあり、それが未成年者が煙草を吸い始めるきっかけになっているから何とかしなければ何とかしよう何とかしてやるぞとWHOは言いたいようだが、それだけでは足りないらしく、映画の始まりにも「タバコの健康被害を訴える警告を入れる」よう勧告してもいる。なんだか、WHOって専門機関は、自分たちの主張で世界をまわそうとしているように思えてしまうのは私だけなのだろうか。

 かつて、タバコのCMには文化人や著名人が数多く出演していた。懐かしいところでは、キャビンという銘柄の故野坂昭如氏だ。男ならフッてみな、の台詞は、キャビンのフィルターを振るとシャカシャカ音がしたことから生まれたキャッチフレーズだったが、キャビンの赤いパッケージが好きで吸っていた私はフラれっ放しだった。

 んなことはどーでもよく、野坂さんの後を継いだのが三浦友和さんだ。

 三浦友和さんと言えば、ご存じ山口百恵さんのご主人だが、あのころの三浦さんはジャニーズにも負けないほどの人気を博していて、だからだろう。三浦さんのタバコのCM出演が、国会でも取り上げられたほどだった。とっかかりは、アイドルがタバコのCMに出るのは青少年の教育上よろしくないのでは、という議論だったのだが、気づけば、為政者たちは何故か「三浦さんはアイドルか否か」を議論していた。

 当時の森下元晴厚生大臣は三浦さんを「アイドルだ」と言い、日本専売公社(現JT)の泉美之松総裁は、「既婚者であるので青少年のアイドルは卒業している」と答えた。この発言に対し、質問者の片山甚市議員(旧社会党)はこんな発言をした。