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夫以外の愛があるから幸せになれる!
「複数愛」を実践する人たちの言い分

秋山謙一郎 [フリージャーナリスト]
2016年3月21日
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「すべてを受け止めてくれる相手と
出会う前に人生が終わってしまう」

婚外での恋愛があるから家庭がうまくいく…?

 「浮気ではありません。すべて本気ですから。どの方とも真剣にお付き合いをさせていただいています。たった一人に愛を注ぐよりも、複数の人に愛を注げば、その分多くの愛が戻ってきます。もし一つの恋愛がうまくいかなくなれば、その傷はほかの愛で癒されます」

 今、複数名の異性と同時に交際する「ポリアモリー」(複数愛、複数恋愛)というライフスタイルが注目されつつある。2015年6月、社会人類学研究者・深海菊絵さんが自著『ポリアモリー 複数の愛を生きる』(平凡社)で紹介してよく知られるようになった考え方だ。

 これに遡ること10年前の2005年には、作家・新崎ももさんによる『分散恋愛 複数の男性と恋愛を楽しむ生き方』(宙出版)も発刊されている。“複数”“分散”と言葉は違うが、こちらでもほぼ同様の考え方を実践する人の内面が活写されている。

 冒頭部で紹介したのは、そんな複数愛を実践するユウコさん(41歳)の言葉だ。

 音大卒の音楽講師。結婚して12年目になる1部上場企業勤務の夫(51歳)との間に小学生の子ども一人の3人家族で何不自由なく暮らす。彼女には今、夫以外に、性的関係を含むパートナーが複数いるという。その実態をユウコさんはこう語る。

 「年上、同年代、年下の、夫とは異なるタイプ3人の男性とお付き合いしています。いろいろ相談に乗ってもらっている年上の彼、会えば他愛もない話で笑いが絶えない同年代の彼、若さと元気を分けてもらっている年下の彼と、複数の男性から同時に愛され、愛することで得られる幸せはとても言葉では言い表せません」

 そもそも複数愛という言葉もなかった時代、ユウコさんがこれを実践したのは20歳の学生時代にまで遡る。バブル期の残り香漂う時代だったが、やはり交際する異性は一人というのが社会では常識。ステディな一人の異性と交際すると他の異性との関わりは自粛しなければならない──そこにユウコさんは息苦しさを感じた。

 「いくら愛し合っている交際相手といってもわかり合えないこともありますよね。毎日連絡が欲しい、お互いの記念日には必ず揃って食事に行くといった交際の仕方から、価値観、とりとめのない日常の話題や愚痴、カラオケや映画といった趣味、そして性の嗜好まで……。これらをすべて互いにさらけ出して受け止めてくれる相手と出会うまでに人生そのものが終わってしまう。そうした不安がずっと付きまとっていました」

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秋山謙一郎 [フリージャーナリスト]

あきやま・けんいちろう/1971年兵庫県神戸市生まれ。創価大学教育学部大学院修士課程修了。週刊ダイヤモンド、週刊ポストなどに寄稿。政治・経済、金 融、軍事、宗教と幅広く取材。『ブラック企業経営者の本音』(扶桑社新書)、『最新証券業界の動向とカラクリがよーくわかる本』『いまこそ知っておきた い!本当の中国経済とビジネス』『財務省・金融庁のカラクリと仕事がわかる本』(以上、秀和システム)、『知られざる自衛隊と軍事ビジネス』 (別冊宝島)など著書多数。

 


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白昼の世界からは窺い知ることのできない、闇の世界や夜の世界。日本社会の「もうひとつの貌」に迫る。

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