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グローバル化やM&A活発化で 高まる「組織内会計士」のニーズ

レックスアドバイザーズ

グローバル化やM&A活発化で
高まる「組織内会計士」のニーズ

著者・コラム紹介
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いま、自社で公認会計士を直接雇用し、経営の中枢ポストに据える企業が増えている。その背景には何があるのか。公認会計士や税理士の人材紹介で豊富な実績を持つレックスアドバイザーズ代表取締役の岡村康男氏に聞いた。

組織内会計士の数は
過去3年で2倍に急増

レックスアドバイザーズ
代表取締役
岡村康男

 近年、公認会計士有資格者のうち、監査法人や税理士法人などではなく、一般企業や官公庁などに勤務する「組織内会計士」が増えている。日本公認会計士協会によれば、その数は2012年末の716人から2015年末の1418人へと3年間で倍増している。

 組織内会計士の数は現時点では全公認会計士の4%程度だが、増加傾向は今後も続くと見られている。その要因について、公認会計士・税理士を専門とする人材紹介会社レックスアドバイザーズの岡村康男代表取締役は、次のように説明する。

 「経済のグローバル化などを背景として、企業の会計処理が高度化し、高い専門性が必要になってきています。日本企業が海外展開する場合に、米国会計基準や、欧州を中心とした国際財務報告基準(IFRS)など複数の会計基準に適応しなくてはなりません。これを外部の専門家に頼るだけでなく、社内に適切な判断ができる人材を抱えたいと考える企業が増えています。また、成長戦略としてM&Aを実行する過程で違う業種、違う文化、違う決算期の子会社が増えることで、会計管理が非常に複雑になります。そうした場合に、監査法人で多数の企業を監査してきた公認会計士は頼れる存在になるのです」

 上場企業が未上場企業を買収した場合は、子会社にも上場企業レベルの内部統制システムを築く必要がある。そうした場合に、監査法人で多数の企業を監査してきた公認会計士と、自社の経理部門しか経験のない人材では、対応能力に大きな差がある。そうした点を含めると、公認会計士の雇用で人件費が多少アップしても、メリットのほうが大きいという判断をする企業が多いようだ。

 公認会計士を雇用するメリットはまだある。それは不祥事リスクを減らせることだ。「不正に関与すれば資格を剥奪されてしまうので、公認会計士は不正に関して非常に敏感。内部統制を強化する意味でも利点が大きいといえます」

 社会的信用の高い大企業で会計スキャンダルが相次いでいることを見ても、適正な情報開示など投資家からの信頼確保のために組織内会計士が活躍できる場面は少なくない。

 では、公認会計士は企業内で具体的にどのように活躍しているのだろう。じつは内部監査業務に当たる人は少なく、財務・経理、経営企画などの業務に就いている人が多い。

 「監査法人でキャリアを積んだ人たちは、さまざまな企業監査を経験する中で、財務・経理業務に精通するだけでなく、業界・業種の特性を知り、成長する企業、強い組織の実態にも触れる機会が多い。そうした知識と能力を持った人材を社内で育てるのは非常に困難ですから、会社経営に直結する業務に公認会計士をアサインするケースが多いのです」

 さらに、公認会計士には、人脈という強みがある。大手の監査法人ならば多くの同僚や先輩会計士がいて、さまざまな分野で活躍している。巨大企業の会計監査を担当する者、ベンチャー企業のIPO(株式公開)を担当する者、M&Aや企業再生を担当する者など、人脈をたどればそうした専門人材にいつでもアクセスできるのである。

 転職を希望する公認会計士の側にも、せっかく監査法人から一般企業に移るのなら、組織を変革したり、新しい事業を立ち上げたりするなど、会社を成長させるための仕事に携わりたいと望む声が多いという。

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