今年3月までTBS系列でオンエアされていた「Take Me Out-テイク・ミー・アウト-」をご記憶の読者諸氏もいらっしゃることだろう。彼氏がいない女性参加者30人が、彼女がいないイケメン男性1人を赤裸々トークで品定めするというデート番組だが、中国ではこの手の「お見合い番組」が今、空前のヒットを飛ばしている。

「テイクミーアウト」はヨーロッパで視聴率30%を超えたメガ番組。中国版は「我们約会吧」で知られている。湖南テレビ(*)が英国のFremantle社から版権を購入し、09年12月から放映開始した。

 (*)正しくは湖南衛視(湖南衛星テレビ)だが、ここでは湖南テレビと表現。

「両親は実業家、僕の預金残高は600万元、クルマは3台ある」という金持ちのボンが登場すれば、「笑顔で自転車を漕いでいるより、BMWの中で涙するほうがまだマシ」と吐き捨てる“拝金主義の権化”のような女性も登場。出演する若者たちはその開けっぴろげな性格で本音を連発、「公共の電波でこんなこと言っていいのか」と見ているこっちがヒヤヒヤするほど、その思いの丈をぶちまける。が、この「我们約会吧」は、中国人のこうした性格と中国語のストレートな表現力が手伝って、視聴者のツボにはまる番組へと成長し、たちまち高視聴率をもたらすようになった。

人気の出たお見合い番組を
他局が次々に”パクリ”

「これは儲かる番組だ!」と次の瞬間には他局がこれに群がった。今年1月、江蘇テレビ(正しくは江蘇衛視)が「非诚勿扰」の放送を開始した(*)。5月28日には浙江テレビが連続13日間放送の特別番組「为爱向前冲」を打ち出し、6月1日になると、今度は東方衛視が大型番組「百里挑一」をぶつける。

 (*)これについては事前に湖南テレビの企画が漏れていたとも伝えられている。

 広告料金もうなぎ登りだ。江蘇テレビの「非诚勿扰」は広告料金の引き上げをすでに4回行っている。当然、価格交渉一切ナシ、強気のノーディスカウントだ。今や1年間の冠スポンサーは1億元以上(1元=約13円)、「提供は××会社」というアナウンスだけでもワンクール(3ヵ月間)で1000万元を超えるという。