株式レポート
4月11日 11時52分
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中国株 経済指標を睨みながらの展開か 証券株やGDPなどの主要経済指標に注目 - 中国株 Market Pick Up 今週の注目ポイント

先週の中国株式市場
―中国株 下落 不良資産の株式転換などの好材料も利益確定売りが優勢―

<先週の概況>

先週の中国株式市場は下落しました。上海総合指数が週間で0.8%安となったほか、ハンセン指数も0.6%安と反落しました。
先週の上海総合指数は不良債権の株式転換を進めると政府が発表したことが好感され買いが先行しましたが、利益確定売りが優勢となるなか企業の大株主による保有株売却の規制解除への警戒もあって結局、節目の3,000ポイントを割り込んで取引を終えています。

中国株式市場バリュエーション

業種別リターン

香港ハンセン指数採用銘柄 週間騰落率ランキング

<上昇>

ディフェンシブ銘柄が賑わいました。食品のワンワンチャイナ (中国旺旺・00151)が9%近く上昇したほか、食品のティンイー (康師傅・00322)も5%超値上がりしました。また、小売のヘンガンインター (恒安国際・01044)やパワーアセット (電能実業・00006)なども1%余り上げています。ディフェンシブ銘柄以外では不動産のリソーシズランド (華潤置地・01109)やニューワールド・デベロップメント(新世界発展・00017)が買われました。

<下落>

金融株が軒並み軟調に推移しました。不良債務率の上昇が引き続き嫌気されインダコマシャルバンク (中国工商銀行・01398)やバンクオブコミュニケーションズ (交通銀行・03328)などが2%を超える下げとなりました。欧州の銀行最大手のエイチエスビーシー (HSBC・00005)は、HSBCを含む英銀大手3行が支店の閉店を進めるとの報道が嫌気され4%超下落しました。チャイナライフイン (中国人寿保険・02628)といった保険株も下げています。

先週発表された主な経済指標

4月7日 中国外貨準備高 3月 32126億ドル 市場予想 31960億ドル 前月 32023億ドル

3月の中国外貨準備高は3兆2126億ドルと5月ぶりに前月から小幅に増加しました。米国の早期利上げ観測が後退したことで資金流失懸念が和らぎ2014年半ば以降続いた減少にストップがかかりました。


今後発表される主な経済指標

4月11日 消費者物価指数(CPI、前年比) 3月 +2.3% 市場予想 +2.4%、前回 +2.3%

3月のCPIは、前年比2.3%増と市場予想を小幅に下回り、前回より横ばいとなりました。とくに天候の影響で野菜(前年比35.8%)や豚肉(前年比28.8%)の値上がりが目立ちました。

4月11日 生産者物価(PPI、前年比) 3月 -4.3% 市場予想 -4.6%、前回 -4.9%

原油をはじめとする原材料の価格が大幅に上昇したことを受けて、3月のPPI は前年比4.3%減と市場予想を上回り減少幅が大きく縮小しました。

4月13日 中国貿易収支 3月  市場予想 +349.5億ドル、前回 +325.9 億ドル
輸出 3月 市場予想 +10.0%、前回 -25.4%
輸入 3月 市場予想 -10.1%、前回 -13.8%

3月の中国の輸出は前年比10.0%の増加、輸入は前年比10.1%減と予想されています。その結果3月の貿易収支は前月から黒字額が小幅に増加し、349.5億ドルの黒字となりそうです。

4月15日 固定資産投資(前年比) 3月 市場予想 +10.4%、前回 +10.2%

3月の固定資産投資額は、不動産の固定資産投資額の増加継続により年比10.4%増と見込まれています。なお、固定資産投資額は、農村部を除いた都市部の建築工事や設備工事費を集計したものです。

4月15日 鉱工業生産(前年比) 3月 市場予想 +6.0%

3月の鉱工業生産は、3月の中国製造業PMIや内訳の生産指数が前月から改善したことから前年比6.0%増と伸び率が前回から拡大すると見込まれています。

4月15日 国内総生産(前年比) 1Q 市場予想 +6.7%、前回 +6.9%

2016年1-3月期の国内総生産(GDP)は前年同期比6.7%増が見込まれています。輸出や鉱工業生産などの伸びが鈍化したことから前回からの一段の減速が避けられそうにありませんが、政府による積極的な財政政策や不動産をはじめとする固定資産投資が回復したことなどが経済の短期的な支えとなりそうです。

マーケットビュー
―中国株 経済指標を睨みながらの展開か 証券株やGDPなどの主要経済指標に注目―

先週の上海総合指数は週間で0.8%安と4週ぶりの下落となりました。連休明けの上海総合指数は不良債権の株式転換を進めると政府が発表したことが好感され買いが先行しました。しかし、その後、利益確定の売りに押される展開となると、企業の大株主による保有株売却の規制解除への警戒もあって上海総合指数は3日続落となり、節目の3,000ポイントを割り込んで取引を終えました。

先週の香港ハンセン指数も反落しました。連休明けのハンセン指数は米株安と原油価格の下落を受けて大幅に下落しましたが、財新・中国非製造業PMIの改善を好感した買いや、値ごろ感から買いも入り、その後は堅調な展開が続きました。しかし、連休明けの大幅下落を取り戻すことはできず、ハンセン指数は週間で0.6%の下落となっています。

今週は主要経済指標を睨みながらの展開となりそうです。11日には中国の物価指数が、13日には中国の貿易統計が、そして15日に中国の鉱工業生産や小売売上高、固定資産投資及び1-3月期の国内総生産(GDP)が発表される予定で、今週は重要なイベントが目白押しとなっています。

また、先週末に中国証券監督当局の中国証券監督管理委員会(証監会)が証券会社に対するリスク管理の指標の改定を公表したことや、中国鉄鋼企画フォーラムで政府の官僚の発言を受けて鉄鋼企業の改革が加速するとの期待などが投資家の心理改善に繋がりそうで、特に政府の恩恵を受ける証券株及び鉄鋼株に物色が向かう可能性もありそうです。

フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川(Tony Lin)

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