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吉田恒のデータが語る為替の法則

ドル安はいったんのクライマックスが近い。
FRBの追加緩和決定が反発のきっかけか

吉田 恒
【第91回】 2010年8月5日
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 米ドル安が続いています。

 ただ、いったんのクライマックスが近いのではないでしょうか?

3%割れの米国の長期金利。
金利上昇のきっかけは?

 米ドル全面安の様相となっていますが、景気の先行き不安から、米国に追加緩和期待が出てきたことがその一因とされています。ただ、これに伴う米国の金利低下は、かなり「行き過ぎ」感が強まってきたようです。

 米国の10年債利回りは、経験的に90日移動平均線からのカイ離率がマイナス10%を超えると短期的に「下がり過ぎ」要注意なのですが、このところ、そういった領域で推移しています。

 また、中長期的には、5年移動平均線からのカイ離率がマイナス30%を超えてくると「下がり過ぎ」要注意なのですが、最近はまさにその近辺までカイ離率が拡大してきました。

 つまり、米国の長期金利(10年物国債の利回り)が3%を下回る足元の状況は、短期的にも、中長期的にも「下がり過ぎ」要注意と言えそうなのです。

 90日移動平均線からのかい離率がマイナス30%を超え、5年移動平均線からのカイ離率がマイナス40%以上といった感じで、米国の長期金利が足元の状況よりも異常な「下がり過ぎ」となったのは、2008年12月のことでした。

 この時は、2008年12月のFOMC(米公開市場委員会)で実質ゼロ金利が決まると、ついに「下がり過ぎ」が極まり、米国の金利は反発へと転じました。

 これを参考にすると、もし追加緩和が実際に決まるようであれば、それが米国の金利「下がり過ぎ」の転機になるのではないかと見ています。

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吉田 恒 

立教大学文学部卒業後、自由経済社(現・T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社。財務省、日銀のほかワシントン、ニューヨークなど内外にわたり幅広く取材活動を展開。同社代表取締役社長、T&Cホールディングス取締役歴任。緻密なデータ分析に基づき、2007年8月のサブプライムショックによる急激な円高など、何度も大相場を的中させている。2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケット エディターズ」の日本代表に就任。


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