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マーケットが見える!人のココロをつかむセオリー

「分析力が10割」の問題点

知らずに陥る部分最適のマーケティング

藤田康人 [インテグレート代表取締役CEO]
【第98回】 2016年4月18日
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最もスコアの低い
提案がコンペを通過

 4月は新年度のスタートです。毎年この時期は小売業の棚替えが行われ、スーパーやコンビニにも幾つもの新商品が並びます。 

pixta_18583000そのプラン、発想もいいし市場性もありそう。
だが、しかし……  pixta_18583000

 しかし、今日のご時世、新商品というだけで「はい、どうぞ」と、簡単に店頭に並べてもらえる訳ではありません。それらは必ず売れる商品でなくてはならない宿命を背負っているのです。

 したがって、裏では、各メーカーが凌ぎを削る開発合戦を展開していることはもちろんですが、それに加え、広告会社がマーケティング面で彼らをサポートしているケースが大半です。

 ある食品メーカーの商品開発提案コンペでのことです。看板商品のお菓子に関する新しいアイデアを、A社、B社の2つの広告会社、そして、マーケティング会社C社の3社が競い合いました。

 調査力に定評のあるA社は、ソーシャルメディアなどのデータを駆使した市場調査によって消費者のインサイトを細かく分析し、潜在的な消費者ニーズをしっかり探り出しました。その結果、時代に合った見事な新商品コンセプトの提案に成功したのです。 

 デザイン力が売りのB社のプランは、パッケージデザインの評価で最も高いスコアを獲得しました。

 かたやC社は、提案内容の評価はA社よりややスコアが劣り、パッケージデザインの評価でもB社にわずかながら劣るという結果です。

 ところが、いざ、ふたを開けてみると、最終的にその食品メーカーが採用したのは、A社でもB社でもない、C社のプランだったのでした。

 なぜでしょうか。

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藤田康人 [インテグレート代表取締役CEO]

慶應義塾大学を卒業後、味の素株式会社を経て、92年、フィンランド人の社長と二人でザイロフィン ファーイースト社(現ダニスコジャパン)を設立。素材メーカーの立場から キシリトール・ブームを仕掛け、キシリトール製品市場はゼロから2000億円規模へと成長。07年、株式会社インテグレートを設立し、代表取締役CEOに就任。著書に『どう伝わったら、買いたくなるか』『99.9%成功するしかけ』 『漂流する広告・メディア』講演活動も行っている。integrateGroupウェブサイト:http://www.itgr.co.jp/

 


マーケットが見える!人のココロをつかむセオリー

インターネットなど双方向メディアの普及に伴い、従来の広告メッセージが届きにくい時代になったと言われます。どんな方法なら消費者とのコミュニケーションが成立するのか。「次世代IMC」を掲げる注目のマーケティング企業CEOがその極意を伝授します。

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