株式レポート
4月18日 12時44分
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上海株 売り先行も底堅い展開か 中国移動などの大手企業の決算発表に注目 - 中国株 Market Pick Up 今週の注目ポイント

先週の中国株式市場
―中国株 大幅上昇 総じて堅調な主要経済指標を受けて買いが優勢―

<先週の概況>

先週の中国株式市場は上昇しました。上海総合指数が週間で3.1%高となったほか、ハンセン指数も4.6%高と上昇しました。
先週の上海総合指数は総じて堅調な経済指標を受けて大幅に上昇しました。特に、PPIの改善を受けて週明けの上海総合指数は大幅に上昇し節目の3,000ポイントを回復しました。また、輸出と輸入の大幅な上振れを受けて買いの勢いが続きました。15日に中国の1-3月期のGDPなどの主要経済指標を受けて材料出尽くし感で売られたものの、底堅さをみせるとほぼ横ばいで取引を終えています。

中国株式市場バリュエーション

業種別リターン

香港ハンセン指数採用銘柄 週間騰落率ランキング

<上昇>

原油価格の上昇を受けてシェンホアエネルギー (神華能源・01088)が12%近く上昇したほか、ペトロチャイナ (中国石油天然気・00857)が9%超上げるなど、エネルギー関連株が賑わいました。また、中国本土の株式相場の改善に伴う運用益増加期待から中国保険のチャイナライフイン (中国人寿保険・02628)及びピンアンインシュランス (平安保険・02318)が大幅に上昇しました。さらに、欧米の一部銀行が好業績で買われたことが好感され2009年以来の安値圏にある欧州の銀行最大手のエイチエスビーシー (HSBC・00005)も買いを集め、週間で7%超上げました。

<下落>

ハンセン指数の構成銘柄のうち下落したのは3社に留まりました。コスコパシフィック (中遠太平洋・01199)は株主への現金還元から週明けの11日に8%を超える下落となりましたが、週を通じて買い戻され5%安となっています。また、相次ぐ投資判断の引き下げを受けて公益のエムティーアール (MTR・00066)が小幅ながら下落しました。

先週発表された主な経済指標

4月11日 消費者物価指数(CPI、前年比) 3月 +2.3% 市場予想 +2.4%、前回 +2.3%

3月のCPIは、前年比2.3%増と市場予想を小幅に下回り、前月から横ばいとなりました。とくに天候の影響で野菜(前年比35.8%)や豚肉(前年比28.8%)の値上がりが目立ちました。


4月11日 生産者物価(PPI、前年比) 3月 -4.3% 市場予想 -4.6%、前回 -4.9%

原油をはじめとする原材料の価格が大幅に上昇したことを受けて、3月のPPI は前年比4.3%減と市場予想を上回り減少幅が大きく縮小しました。

4月13日 中国貿易収支 3月  +298.6億ドル 市場予想 +349.5億ドル、前回 +325.9 億ドル
輸出 3月 +11.5% 市場予想 +10.0%、前回 -25.4%
輸入 3月 -7.6% 市場予想 -10.1%、前回 -13.8%

3月の中国の輸出は前年比11.5%増と、10%増の市場予想を上回りました。また、3月の輸入は10.1%減を見込んでいた市場予想に対して、前年比7.6%減と減少率が前月から大きく縮小しました。こうしたなか3月の貿易収支は前月から黒字額が減少し、298.6億ドルの黒字となりました。

輸出については、「中国輸出金額の推移 地域別」のグラフを見ると、各地域向けの輸出が軒並み増加傾向にあります。特に、アジア向けの輸出(2月の175→3月の207)の増加が目立ちました。また、輸入の減少率が大きく縮小した理由は、中国国内の不動産固定資産投資の回復による内需の改善、原油や鉄鉱石などの原材料の価格の持ち直しが挙げられます。

4月15日 固定資産投資(前年比) 3月 +10.7% 市場予想 +10.4%、前回 +10.2%

3月の固定資産投資額は前年比10.7%増と市場予想を上回り、前回より大幅な改善がみられました。内訳をみると、鉄道の固定資産投資は伸び率が前回の13%減から2.1%増に拡大したことが目立ちました。

4月15日 鉱工業生産(前年比) 3月 +6.8% 市場予想 +5.9%

3月の鉱工業生産は6.8%増と市場予想を上回り、伸び率が1-2月の5.4%増から拡大しました。生産面の成長モメンタムの改善の兆しを示しています。

4月15日 国内総生産(前年比) 1Q +6.7% 市場予想 +6.7%、前回 +6.9%

2016年1-3月期の国内総生産(GDP)は前年同期比6.7%増と伸び率が7年ぶりの低水準に落ち込んだものの、市場予想と一致しました。内訳をみると、1-3月期の実質成長率が昨年10-12月期から伸びが鈍化したのは、サービス業の伸び率が8.2%から7.6%に鈍化したほか、製造業など第2次産業の成長率も10-12月期の6.1%から5.8%に低下しました。但し、1-3月の不動産開発投資が大きく伸びたことが短期的な下支えとなり、中国政府による財政出動も経済成長にプラスに働いて、景気減速にいったん歯止めがかかってきたと考えられます。

とりわけ、3月の固定資産投資や、鉱工業生産、小売売上高などの主要経済指標がそれぞれ市場予想より改善したことから、この経済成長の勢いが継続すれば、景気状況は底入れしつつあるとの期待が高まりそうです。

今後発表される主な経済指標

特に重要な経済指標はありません。

マーケットビュー
―上海株 売り先行も底堅い展開か 中国移動などの大手企業の決算発表に注目―

先週の上海総合指数は堅調な経済指標を好感して週間で3.1%高となりました。週明けにPPIの改善を受けて大幅に上昇し節目の3,000ポイントを回復した上海総合指数は、貿易統計の上振れを受けて13日に一時節目の3,100ポイント近くまで買われる場面もみられました。週末の上海総合指数は主要経済指標の発表が一巡したことで材料出尽くしからやや売りが優勢となりましたが、底堅さをみせるとほぼ横ばいで取引を終えています。

先週の香港ハンセン指数は大きく反発しました。中国の主要経済指標が総じて好調だったことから中国の景気減速に対する過度の懸念が後退し買いが優勢となりました。13日に大幅高から節目の2万1,000ポイントを回復したハンセン指数は、14日も堅調に推移し7日続伸となりました。週末は利益確定売りで小幅に反落したものの、ハンセン指数は週間で4.6%高と大きく上げています。

先週に大きく上昇したことに加え、ドーハで開いた会合で増産凍結に合意できなかったことで原油価格が時間外で大幅に下落していることも重石となり、今週の上海総合指数と香港ハンセン指数はともに売りが先行しそうです。但し、上海総合指数は先週末に中国人民銀行総裁が「合理的に豊かな流動性を保つ」と明言したことや、中国国家統計局が発表した3月の主要70都市の新築住宅価格動向で値上がりした都市の数が2月より増えたこと、先週の主要経済指標の改善が引き続き相場の下支えとなりそうで、底堅く推移しそうです。一方で、ハンセン指数は原油安でリスクオフムードが再び強まり売りが出やすいなかで25日移動平均線(先週末時点、20,514ポイント)がサポートとなるかがポイントとなりそうです。

なお、香港市場では20日にギャラクシーエンター (銀河娯楽・00027)やチャイナモバイル (中国移動・00941) の決算発表が、そして21日にチャイナユニコムホン (中国聯通・00762)の決算発表が予定されています。

フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川(Tony Lin)

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