入社1年目の「単純作業」のこなし方/経済ジャーナリスト・木暮太一<後編>20代は、ワークライフ「バランス」の前に、ワークライフ「マネジメント」を心がけよう。

木暮 イケてない若手の決まり文句は、「これは自分の仕事じゃない」です。
物事を俯瞰する目が養えてないどころか、自分の立場をわきまえていない。与えられた仕事をすべてこなすのは最低限のことだと思います。

  僕は、ワークライフ「バランス」にこだわるのは、30代以降でも遅くないんじゃないかと思っているんです。こだわるなら、ワークライフ「マネジメント」のほうがよほど大切でしょう。

「量が質を生む」ってあると思うんですよ。ある程度の基礎能力が整った上で効率性を求めるのはいいんだけど、入社1年目はやっておかないといけないことが山ほどありますから。

岩瀬 それを9時から17時半の間にしっかりとやればいい、という考え方もあります。

木暮 残業をしろと言ってるわけではないんです。与えられた仕事をちゃんとこなし、空いた時間が生まれれば、そこで新たな業務を追加すべきということ。17時半の退社後に、カフェで本を読んでインプットの時間にあてるとか。

岩瀬 仕事帰りを含めた自己研鑽ですね。自分を高めるために投資できたらいいですね。

木暮 仕事が早く終ったからみんなで飲みに行こう! というのも、たまにはい良いのですが…頻度の問題ですかね。あるいは真っすぐ帰ったとしても空いた時間を使ってひたすらスマホゲームをするという時間の使い方は、ほんの気分転換ならまだしも、ちょっと違うような気がします。