ダイヤモンド社のビジネス情報サイト

バフェット氏のヤフー事業買収への参画、有望企業の発掘となるか

ロイター
2016年5月16日
著者・コラム紹介バックナンバー
米著名投資家ウォーレン・バフェット氏は2012年、負債を抱えた米新聞・放送大手メディア・ゼネラルから日刊紙など63紙を買収し、魅力的なメディア企業を発掘したが、今回も米検索大手ヤフーへの投資でその成功を再現するかもしれない。写真はジュネーブで2012年12月撮影(2016年 ロイター/Denis Balibouse)

[サンフランシスコ 14日 ロイター] - 米著名投資家ウォーレン・バフェット氏は2012年、負債を抱えた米新聞・放送大手メディア・ゼネラルから日刊紙など63紙を買収し、魅力的なメディア企業を発掘したが、今回も米検索大手ヤフーへの投資でその成功を再現するかもしれない。

 米投資会社バークシャー・ハザウェイ 会長である同氏は、ヤフーのインターネット関連事業の売却入札で、住宅ローン会社クイックン・ローンズの創業者ダン・ギルバート氏を含む企業連合を支持する方針。関係筋が13日、明らかにした。入札は第2次段階にあり、バフェット氏は買収資金の調達を支援しているという。

 新聞業界が広告・購読収入の落ち込みで低迷する中、バフェット氏は2012年、メディア・ゼネラルから同社が発行する大半の新聞を取得した。さらに、4億5000万ドル近くの債務を引き受ける代わりに、同社株約20%を取得。この案件が発表された日にメディア・ゼネラル株は30%上昇した。

 ポインター・インスチチュートのアナリスト、リック・エドモンズ氏は「人気がなく割安で、顧客基盤の大きい企業への投資、というのがこれまでのバフェット氏の投資パターンだ」と指摘。「ヤフーにも多くの顧客がおり、規模は引き続き大きい。ヤフーは顧客を失っているわけではなく、成長パターンがつかめないだけだ」と語った。

 また、ピボタル・リサーチのアナリスト、ブライアン・ウィーザー氏は、資産規模が大きく潜在力も大きいが、多くの理由でそれが発揮できていない企業への投資という点で、今回の案件もこれまでのバフェット氏の戦略と一致している、と語った。

 ヤフーはここ数年、ネット利用者や広告収入に関して、米アルファベット傘下のグーグルなどの競合に押されており、マリッサ・メイヤー最高経営責任者(CEO)は今年2月、ネット事業を売却し、15%の人員を削減する方針を発表。特許や不動産などの非中核事業も10─30億ドルで売却する方針を示した。

 バフェット氏の投資先はこれまで保険会社や工業会社、大手消費関連企業が多く、インターネット関連企業への投資は珍しい。

 しかしバフェット氏は4月30日、ヤフーを通じてインターネット中継で行ったバークシャー・ハザウェイ株主総会で、ヤフーは「素晴らしい」仕事をしていると評価した。一方、バークシャーは、投資に関してニューテクノロジーの採用が遅れているとの見方を示していた。

 また、ヤフーの元プレジデント兼最高財務責任者(CFO)のスーザン・デッカー氏は現在、バークシャーの取締役会メンバーだ。デッカー氏の意見を取り入れ、バフェット氏は、メイヤー氏がCEOに就く前に暫定CEOを務めたロス・レビンソン氏など、ヤフー元幹部の起用を検討するかもしれない、とウィーザー氏は指摘する。

 バフェット氏とギルバート氏は、バフェット氏がビル・ゲイツ氏とともに始めた慈善事業プロジェクト「ギビング・プレッジ」にギルバート氏が2012年に参加してから親交がある。バークシャー・ハザウェイは、全米大学体育協会(NCAA)の2014年バスケットボール大会で、クイックン・ローンズが提供した10億ドルの賞金の保険を提供した。

 ギルバート氏は4月5日、ロイターとの電話インタビューで、バフェット氏について、今後ビジネスでの関係がより強まるかもしれないが、それ以外は友人としての関係だ、と語った。

 関係筋によると、ギルバート氏を含む企業連合は、ヤフー・ファイナンスに特に関心を示している。

(Deborah M. Todd記者 翻訳:伊藤恭子 編集:加藤京子)

 

関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事


ロイター発 World&Business

ロイター提供、日本と世界の最新ニュースをお届けします。

「ロイター発 World&Business」

⇒バックナンバー一覧