アルバイトを続けやすい
仕組みづくりを導入する

【B店長】はじめまして。私は都内(23区外)で某ファストフードチェーンの店長をしています。

【中原】これまでの何店舗かで店長をされてきたんですか?

【B店長】はい。入社自体は2005年で、今まで10店舗くらいで勤務しました。

【中原】10年で10店舗ということは、1年に1店舗ずつくらいですか?

【B店長】1年に3店舗を掛け持ちしたりですね。いまのお店はだいたい2年くらいやっています。
人材に関してはA店長さんと同じで、いまのお店はもともと伝統的に「人が集まりにくい店」と言われていました。去年は売上があまりよくなかったこともあり、人手不足感は少し落ち着いていましたが、「(シフトに入れなくて)稼げないから辞めます」という人が多かったです。ほかの店舗に応援を要請してアルバイトさんを融通してもらい、ギリギリOKという状況でした。

【中原】採用はどうですか?

【B店長】今年は1かヵ月に1回ペースで募集チラシを出しています。4月末までで10名ほど採用できたので、徐々に回復している感じです。
シフトの体制も、フルタイムでなくても時間限定や曜日限定というかたちでもよいというように緩くしました。店舗の主力となる人材を流出させないようにするなど、辞めにくい、辞めるメリットが少ないという状況をつくるようにしています。

外国人アルバイトを戦力にすることへの課題

【C店長】今日はよろしくお願いします。私は2010年に入社して現在7年目で、3年目に店長を任されました。場所は同じく東京23区外エリアです。
会社は毎年新卒を採ってはいますが、出店数を加速させ続けているので、店長が毎年30人くらい必要になります。アルバイト人員も足りていませんが、それ以前にかなり深刻な「店長不足」の状態ですね。

【中原】人手不足ということで、外国人の労働力に目を向けようという動きがありますが、実際にはどうなのでしょう?

【C店長】うちの店舗では、最近は外国人留学生が増えました。最初は中国人が多かったんですが、最近はベトナム人、ネパール人といった、過去にあまり来なかったような国からの留学生からの応募が多くなりましたね。逆に日本人の応募はすごく減っているなと。外食の仕事イメージがつらいというのと、時給のいいほかの店に行くなどで、ちょっと敬遠されがちかなと思います。

たしかに外国人でカバーできている部分はありますが、日本語を教えるなど別のところに教育時間と費用がかかってしまうという悩みもありまして……。私の会社はけっこうキツキツな状態ですので、店長である自分が教育になかなか関われないというのが悩みになっています。ひとまず面接で日本語がちゃんとできるかどうか確認してから採るようにはしています。過去に日本語ができない人を採ってしまったこともあるんですが、大変苦労しました。