(2)記入欄を最大限に活用する
 創業計画書は全体的に記入欄が狭いのですが、スペースを最大限に活用して簡潔明瞭に書くことが大切です。たとえば創業計画書の「8 事業の見通し」の右側部分に、売上高や売上原価などの根拠を記入する欄があります。この狭い欄に、「創業当初」と「軌道に乗った後」それぞれの根拠が明確に読み取れるように工夫することが必要です。

(3)読みやすい表現を心がける
 読み手が理解しやすいように、平易な表現で記入します。IT業界などは専門用語を多用しがちですが、融資担当者が理解できない懸念があります。専門用語には、「カッコ書きで解説を加える」「ほかの表現に言い換える」といった方法でわかりやすくしましょう。

(4)強みを明確に主張する
 金融機関は、「起業が成功するカギの1つは独自の強みを持っているかどうかである」と認識しています。創業計画書の中で、独自の強みが感じられるよう工夫して書いてみてください。
 とくに創業計画書の「2 経営者の略歴等」「3 取扱商品・サービス」の欄がポイントです。
 また「4 取引先・取引関係等」の欄に、起業前から優良な取引先を確保していることを明記できると、「取引先基盤を確立している」という評価を受けることができます。

(5)弱みはほかの材料でカバーする
 起業家が、何か弱みを持っている場合は、ほかの材料でカバーするよう意識して創業計画書をつくってください。
 たとえば、若い起業家だと経歴が浅いので、「経営者としての資質」の面で弱みになります。その場合は創業計画書の「3 取扱商品・サービス」や「8 事業の見通し」の欄で、ビジネスモデルの秀逸さや収支見通しの実現可能性を強調することでカバーできます。