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カイゼン!思考力

何も前に進まない-完全主義の誤謬

嶋田 毅 [グロービス 出版局長兼編集長、GLOBIS.JP編集顧問]
【第12回】 2010年8月27日
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陥りがちな思考の罠に迫る「カイゼン!思考力」。今回は、完全主義の誤謬を取り上げる。

――問題です

 以下の会話で、社長の良くない点はどこでしょうか

社長「例のA事業部売却の件だけど、どこに売るのが一番いいかしら」

部下「最も高い値段をつけているのはZ社なので、そちらにするのがよいのではないですか」

社長「いえ、Z社は人使いが荒い会社です。かなりの自治権を与えると口では言っているけど、どこまで本気なのか…。いくら事業売却せざるを得ない状況だからと言って、そんな会社に社員を預けたくはありません」

部下「では、2番目に条件の良いY社がよろしいのでは。社風もいいと聞きますし」

社長「Y社は、社風は良いようだけど、悪く言えば仲良しクラブという感じがするわ。それはそれで結局は従業員を不幸にするんじゃないかしら」

部下「…となると、X社でしょうか。悪い噂は特に聞きませんし」

社長「うーん。でも、X社はA事業部の事業をやったことがないわ。うまくマネジメントしてくれるか心もとないわね。やはりある程度、しっかりマネージしてくれることが保証される会社じゃないと」

部下「となると、もうW社しか残りませんよ」

社長「W社は、いくらで買ってくれるか一番腹の底がわからないわ。今は○○億円と言っているけど、どのへんを落とし所と考えているのか…。交渉するにしても、1番時間がかかりそうで、ちょっと嫌な感じね」

部下「…」

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嶋田 毅 [グロービス 出版局長兼編集長、GLOBIS.JP編集顧問]

東京大学大学院理学系研究科修士課程修了。戦略系コンサルティングファーム、外資系メーカーを経てグロービスに入社、主に出版、カリキュラム設計、コンテンツ開発、ライセンシングなどを担当する。現在は出版、情報発信を担当。累計120万部を超えるベストセラー「グロービスMBAシリーズ」や、「グロービスの実感するMBAシリーズ」のプロデューサーも務める。
グロービス経営大学院や企業研修においてビジネスプラン、事業創造、管理会計、定量分析、経営戦略、マーケティングなどの講師も務める。また、オンライン経営情報誌 GLOBIS.JPなどで、さまざまな情報発信活動を行っている。


カイゼン!思考力

ビジネスパーソンが日常生活やビジネスの現場で陥りがちな思考の罠。そんな罠になぜ人ははまってしまうのか――。その謎と罠に陥らない方法に迫ります。

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