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5月30日 12時20分
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上海株 強弱材料が入り混じるなか 方向感に欠ける展開か - 中国株 Market Pick Up 今週の注目ポイント

先週の中国株式市場
―上海株 材料に乏しいなか 薄商いでほぼ横ばい―

<先週の概況>

先週の中国株式市場は高安まちまちでした。上海総合指数が週間で0.2%安の続落となった一方、ハンセン指数が3.6%続伸しました。
週明けの上海総合指数は買いが先行しましたが、積極的な買い材料に乏しいなか1週間を通じて薄商いの状況が続き、上値が重い展開となりました。26日に一時節目の2,800ポイントを割り込む場面もありましたが、結局持ち直すと週間でほぼ横ばいで取引を終えています。

中国株式市場バリュエーション

業種別リターン

香港ハンセン指数採用銘柄 週間騰落率ランキング

<上昇>

不良資産の証券化の開始に加え、電子化によりクレジットカードでの紙の請求書を廃止することによるコスト削減効果も好感され、インダコマシャルバンク (中国工商銀行・01398)やコンストラクションバンク (中国建設銀行・00939)など中国系の銀行株が軒並み大幅に上昇しました。また、カジノのサンズチャイナ(金沙中国・01928)やギャラクシー・エンターテインメント(銀河娯楽・00027)が週間で5%を超える上げとなりました。4月に中国本土からマカオを訪れた旅客数が前年同月比で増えたことなどが材料視されました。さらに、バイワンインター (覇王国際・01338)が週間で38%高と上昇しました。長年にわたり争っていた訴訟に「勝訴した」と発表したことが好感されました。

<下落>

2016年1-3月期決算が大幅減益となったことが嫌気され食品のティンイー (康師傅・00322)が週間で11%超安と急落しました。また、外資系証券が投資判断を引き下げたことなどから電力のチャイナリソーシズ (華潤電力・00836)が週間で9%下落しました。2016年2月期決算が大幅減益となったことに加え、目標株価の引き下げも嫌気され、小売りのベレインターナショナル (百麗国際・01880)が週間で8%値下がりしました。さらに、2016年3月本決算が6年ぶりに赤字に転じたことを受けてパソコン大手のレノボグループ (聯想集団・00992)も軟調に推移しました。

先週発表された主な経済指標

5月27日 工業企業利益(前年比) 1-4月 6.5% 前回(1-3月) 7.4%

中国の1-4月の工業企業利益が前年同期比6.5%増の1兆8442億2000万元と増加率1-3月の7.4%増からやや縮小しました。しかし、内訳をみると少なくとも4点の改善をみせました。具体的には、1) 4月の工業企業利益が依然としてプラスとなり、年初以来の増益基調が変わっていないこと、2)ハイテク関連の工業企業の利益が21.6%の増加となり、全体の増益を牽引したこと、3)鉄鋼などの「伝統的」なセクターの一部の増益率がプラスに転じたこと、4)工業在庫品金額が前年比1.2%減と年初来初めての減少となり、デレバレッジ政策効果が出ているとみられることが挙げられます。

今後発表される主な経済指標

6月1日 中国製造業PMI 5月 市場予想 50.0 前月 50.1

政府発表の5月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が日本時間6月1日の10時に発表される予定です。市場では50.0と4月からの小幅な悪化が予想されています。

6月1日 財新(Caixin)中国製造業PMI 5月 市場予想 49.2 前月 49.4

6月1日の10時45分発表予定の5月の財新中国製造業PMIは、49.2と4月から小幅な悪化が見込まれています。

マーケットビュー
―上海株 強弱材料が入り混じるなか 方向感に欠ける展開か―

先週の上海総合指数はほぼ横ばいながら6週続落となりました。週明けの上海総合指数は買いが先行しましたが、積極的な買い材料に乏しいなか1週間を通じて薄商いの状況が続き、上値が重い展開となりました。また、24日に李克強首相が中高速の経済成長を維持しつつ発展の質を向上させる方針を示したほか、27日に中国の1-4月の工業企業利益が前年同期比6.5%増と改善の兆しをみせたにもかかわらず、相場への影響は限定的でした。26日に一時節目の2,800ポイントを割り込む場面もありましたが、結局持ち直すと週間でほぼ横ばいで取引を終えています。

先週のハンセン指数は大幅に続伸しました。売りが先行したハンセン指数ですが、米国株や原油価格の上昇が好感され、買いが優勢となり、25日に節目の2万ポイントを回復しました。その後は利益確定売りをこなして4日続伸となり、結局週間で3.6%の上昇で取引を終えています。

今週の上海総合指数は強弱材料が入り混じるなか引き続き方向感に欠ける展開となりそうです。とりわけ、先週末に米イエレンFRB議長のタカ派的な発言を受けて資金流失懸念が再燃しそうなほか、投資家心理が依然として弱気に傾いていることなどが相場の重石となりそうです。一方で、6月に本土市場がMSCI新興国市場指数に採用される可能性から資金流入への期待が高まっているうえ、KKRなどの米投資ファンドが中国不良債権処理に参入しているとの報道などが相場の下支えとなりそうです。

香港市場のハンセン指数もイエレンFRB議長のタカ派的な発言を受けて米国の早期利上げ懸念が燻るなか軟調なスタートとなりそうで、週後半に発表される中国と米国の主要経済指標を睨みながらの展開となりそうです。こうしたなか今週の6月1日に5月の中国の製造業PMIや、6月3日に5月の米雇用統計などの発表が予定されており、注目されます。

フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川(Tony Lin)

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