家庭の中でも活用できる『ザ・ビジョン』

 本書は、主人公のエリーが「わが家のビジョン」を作ったように、ビジネス以外でも活用することができます。崇高な人生のビジョンを描くことも可能です。

 たとえば、家族の場合。まず、パートナーや子どもと一緒に、「家族の目的は何か」について話し合います。次に、家族にとって一番大切な「価値観」をリストアップします。家族でどう行動したいのか?互いに相手に伝えるのです。

 また、「お互いに何を求めるか」についても考えることが大切です。どうしても譲れないものは何か?そうしたことを互いに打ち明けることが大切なのです。そして、理想の家族になれるとしたら、どんな家族になりたいかという未来の「イメージ」を描くことで、家族の中に「ビジョン」が生まれます。

 本書に描かれている、「有意義な目的」、「明確な価値観」、そして、「未来のイメージ」。目的と価値観が達成されたとき、未来がどんな姿になるのかイメージもはっきりします。そして、みんなでつくったビジョンだから、家族はひとつの運命共同体として、「全速前進!(FULL STEAM AHEAD!)」できるのです。

「全速前進!」ができるようになったことは、あなたの未来をも変えます。私たちは「ビジョン」を持ち、それを信じ実践することで、私たちのこうありたい未来を選択できるのではないかと思います。

 本書を通じて、ぜひ、仕事のビジョンだけでなく、家庭、そして人生のビジョンも考えてみましょう。

「自分にはできる、あるいはできるようになりたいと思ったら、ともかくはじめること。大胆さが才能を生み、力を生み、魔法を生む」――ゲーテ