今まで多くの友人達とめぐりあい、彼らから教わったことをお話ししてきました。

 世界のできる男、富める男達の共通点は肉体年齢、精神年齢、そしてお金年齢のバランスが取れていて、心が安定していること。さらに、子供の頃から困難を体験して、それらを乗り越えてきたという自信があること。この究極のかたが、世界第2位の大富豪のウォーレン・バフェット氏だと思います。

 2006年11月にアメリカで放映されたCNBC製作の「となりのビリオネア」で、バフェット氏ご自身がこう語っていました。

 「私は6歳の頃から、祖父の経営する店でガムやコーラを『仕入れて』それを近所で売った。そうして貯めたお金で株を買ったのが11歳、14歳では不動産を買った」。

 このように、バフェット氏は肉体年齢とお金年齢の差がわずか6歳という単純計算になり、一方の私達は学校を卒業し社会人として働き出すのが20歳前後ですから、バフェット氏とは大きな時間の差があります。

3つの年齢バランスを
整えるために必要な「3K」

 肉体年齢、精神年齢、お金年齢。この3つの年齢の差を縮め、バランスを取るための3Kを考えてみました。これらは、困難、気づき、感動の3Kです。

 1番目のKは「困難」のKです。あるユダヤ人大富豪が社会人になった私にくれたはなむけの言葉の3番目に「人は失敗から学ぶ」というものがありました(第6回「大富豪はみな『失敗』を好む!?」を参照)。このように、困難に立ち向かい、それを乗り越えた時、人は多くの学びと自信、そして謙虚さを身につけます。世界のできる男や富める男達は決して困難を苦労とは取りません。なぜなら、彼らは「困難の中の希望」を見出すからです。ところが、成功しない人たちは、「希望の中の困難」を一生懸命探します。ちょうど日本で言う「重箱の隅をつつく」行動ばかりとるのです。その結果、大局を見失い「無理だ」とあきらめて、せっかくのチャンスを自分でつぶしてしまうのです。

 2番目のKは「気づき」のKです。私の友人が言うように、「なぜ成功しないか? それは『してはいけないこと』をわかっていて、わざわざするからだ」という、非常にカンタンなことに気づくだけでいいのです。「今、自分はいったい何をしているのか?」と「パレートの法則」にのっとって、完璧でなくても、80%建設的で善い行いをすればOKなのです(第11回「本当の成功をつかむために、今日からあなたができること」を参照)。

 自分を高めることを怠らず、究極的には「真の豊かさはお金だけではない」ということに「気づく」ことが大切なのです。