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東大生“強制わいせつ”は卑劣さに見合う量刑になるか

降旗 学 [ノンフィクションライター]
【第163回】 2016年6月11日
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 劣情をもよおした五匹のオオカミたちが飲み会で泥酔した女子大生の服を脱がせ、ブラジャーを外しショーツまで剥がして裸にし、オッパイを触るといった事件を起こして逮捕された。

 オオカミたちがしでかした罪は“強制わいせつ罪”に該当するが、そのオオカミたちがいずれも日本の最難関校『東京大学』工学部に学ぶ大学生・院生たちだったものだからさぁたいへん。

 五人のうち、起訴されたのは、工学部四年生の松見謙佑容疑者と河本泰知容疑者、そして大学院に通う松本昴樹容疑者の三人だ。主犯格と思われているのは松見容疑者だが、彼の父親も東大法学部を卒業したエリートだったことからも事件は注目された。父親は、事件を示談に持ち込ませようと水面下で奔走してもいたからだ。

 さらに、逮捕された東大生の中には、かつては“教育再生担当の首相補佐官”を務め、昨年までは“国家公安委員長”でもあった山谷えり子衆議院議員の従甥(従兄弟の子・不起訴)がいたことまでわかったものだから、未来のエリートの転落にメディアが飛びついた。

 軍属が事件を起こせば米軍は沖縄から出て行けと叫ぶ市民はいるのに、女性を蹂躙する東大生がいる東大は日本から出て行けーッ、と叫ぶプロ市民はいないのか。

 〈誕生日を楽しく過ごすためにはどうするべきか? そんな真理の探究を目指したインカレサークルです〉

 『東京大学誕生日研究会』なるサークルを設立した容疑者らは、ツイッターで飲み会参加者を募っていた。が、捜査関係者が言うところでは、実態は女子大生との乱痴気騒ぎや性行為を目的とした、いわゆる“ヤリサー”だったとのことだ。

 事件が起きたのは、先月十日深夜のことだ。彼らは事件前日にも〈明日飲み会やりますよー、是非参加連絡まだまだ受けつけてますよー〉とツイッターで呼びかけていた。今回逮捕された東大生のひとりと被害女性は親しくしていて、当日は双方が友だちを誘い、合コンのようなかたちで飲んでいたのだという。

 二次会と称し、彼らは途中から飲み会に加わった河本容疑者の自宅マンションに河岸を変えて飲み直している。捜査関係者が言う。

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降旗 学[ノンフィクションライター]

ふりはた・まなぶ/1964年、新潟県生まれ。'87年、神奈川大学法学部卒。英国アストン大学留学。'96年、小学館ノンフィクション大賞・優秀賞を受賞。主な著書に『残酷な楽園』(小学館)、『敵手』(講談社)、『世界は仕事で満ちている』(日経BP社)他。


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三面記事は、社会の出来事を写し出す鏡のような空間であり、いつ私たちに起きてもおかしくはない事件、問題が取り上げられる。煩瑣なトピックとゴシップで紙面が埋まったことから、かつては格下に扱われていた三面記事も、いまでは社会面と呼ばれ、総合面にはない切り口で綴られるようになった。私たちの日常に近い三面記事を読み解くことで、私たちの生活と未来を考える。

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