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トランプ対クリントン、どちらがひどい嘘つきか

ロイター
2016年6月13日
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共に大統領候補指名を確実にした共和党ドナルド・トランプ氏、民主党ヒラリ-・クリントン氏(写真)――2人のうち、どちらがひどい嘘つきか。ウィスコンシン州で3月撮影(2016年 ロイター/Jim Young)

[8日 ロイター] - 共に大統領候補指名を確実にした共和党ドナルド・トランプ氏、民主党ヒラリ-・クリントン氏――2人のうち、どちらがひどい嘘(うそ)つきか。この2人がついた有名な嘘のうち、ホワイトハウスへの障壁になる可能性があるのは、どれだろうか。

 いや、恐らくこんなことは問題にはならないだろう。嘘つきであるという批判のせいで、彼らのどちらかが敗北する可能性は低いのである。

 今回の選挙戦における「嘘つき」批判は、ハリネズミと狐の逸話に関するアイザイア・バーリン氏による論考を連想させる。クリントン氏は、1つの大きな嘘を批判されるが、トランプ氏は多くの嘘を批判される。

 クリントン氏の嘘とされるのは、国務長官時代に使っていた私用のメールサーバーに関する疑惑だ。なぜそれを用意したのか、国務省の当局者に対して彼女は隠しごとをしていなかったか、問題のサーバーが発見された後の態度はオープンだったか、何か隠蔽(いんぺい)された可能性があるのか。

 一方、トランプ氏の嘘とされるものは、あまりにも多すぎてここでは列挙できないほどだ。米国の「実質的な」失業率は42%ではない、19兆ドルの債務を8年間で解消することなどトランプ氏にはできない、ロシアのプーチン大統領はトランプ氏のことを天才などと言っていない。嘘、嘘、嘘ばかりである。

 米国は深刻な問題に悩まされている。国内では深く根づいた格差、海外ではイスラム過激主義、中央政界の泥沼状態にも手をつけられそうにない。だがこれまでのところ、2016年大統領選挙では、もっぱらどちらの候補者が人格的に劣っているかという問題ばかりが目立ってしまっている。どちらが手のつけられない大嘘つきかという点も、その一部だ。

 大統領選において候補者の人格に注目するのも悪くはないが、それほど単純な問題ではない。嘘をついているかどうかさえ、判断は容易ではない。候補者の発言のうち、どれが嘘で、どれが月並みなスピン(偏った政治的解釈)にすぎないのか、個人的な信念の主張なのか、気軽な談話のなかで誇張してしまったのか、有権者はどうやって見分けられるというのか。

 さらに、有権者は、話題を呼んだ「嘘」がどの程度重要かをどうやって判定するというのか。内容が公的・私的かという違いが重要なのか。過去の行動に関するものか、将来的な意志に関するものかで決まるのか。その嘘が隠している事実が違法であるか否かが重要なのだろうか。

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