「水と、空気と、―カルミック。」のスローガンの下に
グリーンエンジニアリングのソリューションを与え続ける

「水と、空気と、カルミック」をスローガンに、トイレ革命を起こした日本カルミック。安心・快適なトイレ環境を維持するだけでなく、環境負荷軽減を行い循環型社会に応えている。

 イノベーションとは、まだ誰も見たこともなく、欲しがってもいないものを生み出すことだ。新しいものが時代をリードし、時代を創造していく。日本カルミックは48年前に「環境衛生」ということをテーマに取り組み、清潔、快適な環境、価値を創り出し、都市の生活、ワーキングプレイスを機能的なものとするというミッションの下に歩き始めた。

衛生だけでなく
経費削減やCO2削減にも貢献

代表取締役社長
髙居隆章

 男性なら誰でも見たことのある「サニタイザー」。水洗トイレの宿命ともいえる悪臭と尿石(スケール)。日本カルミックはこの問題に、水が流れるたびに洗浄剤と静菌剤を流すサニタイザーによりソリューションを与えた。このサニタイザーには、(1)洗浄、(2)脱臭、(3)静菌、(4)排水管の詰り防止、(5)芳香、そして(6)節水・節電という効果がある。

 同社が設立されたのは、環境問題がまだ社会問題として取り上げられてなく、日本に「公害」と言う言葉も目新しい1969年6月6日。「環境衛生」をテーマに、英国のウエルカム社と共立商事(現・共立製薬)の合弁会社として設立された。日本カルミックは「サニタイザー」を「Calmic Air Unique Service」として開始した。会社設立前後から日本も水洗トイレ時代に入り、カルミックの製品は、日本市場向けにカスタマイズされながら、経済成長に合わせて日本中の企業や公共施設や病院などに設置されるようになった。

水洗が終わる頃に洗浄剤・静菌剤が流れ、ここから香りが発散される「サニタイザー」

 なぜ「サニタイザー」はこれほど市場を拡大できたのか? 髙居社長はその理由を「サニタイザーは最小限の水で、悪臭や汚れ、尿石の付着防止を可能にする。つまりカルミックの製品は、洗浄・静菌効果、設備の延命だけでなく、節水効果、経費削減や省エネおよびCO2削減効果がある。そのメリットが理解されたことが大きかった」と説明する。

 91年に日本カルミックは、新たに世界有数のグローバル企業である英国のレントキル・イニシャル社と合弁。現在、国内の18オフィスを通じて、主力製品の「サニタイザー」を核として、ウオッシュルーム関連製品のレンタルサービスの提供を行っている。