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英EU離脱で想定される10のシナリオ

ロイター
2016年6月28日
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英国民投票で欧州連合(EU)離脱派が勝利したのを受け、英国とEUは今後どのような交渉を行うのだろうか。考え得るシナリオをまとめた。ロンドンで24日撮影(2016年 ロイター/TOBY MELVILLE)

[ブリュッセル 26日 ロイター] - 英国民投票で欧州連合(EU)離脱派が勝利したのを受け、英国とEUは今後どのような交渉を行うのだろうか。考え得るシナリオをまとめた。( )内は各シナリオに対する寸評。

(1)規則通り

 キャメロン英首相はEU首脳らとの間で、EU基本条約(リスボン条約)第50条のみが離脱交渉に入る正式な道筋になることで合意している。

 首相は保守党が10月に選ぶ次期首相にこの手続きを任せたい意向。EU首脳らは英国が直ちに、あるいは可及的速やかに手続きに入ることを望んでいるが、強制する法的権限は持たない。

 最も友好的な離脱シナリオは、キャメロン首相がブリュッセルで開かれるEU首脳会議に出席する28日にも50条を発動する(これはありそうもない)か、首相かその後継者が後日、書簡で発動することだ。

 発動後、交渉期限2年の間に友好的な離脱方法がまとまる。EU予算内の資産と負債を分割し、英国外のEU諸国に住む英国人や英国に住む他のEU市民の地位などで折り合うのが理想だ。

 さらに理想的なのは、離脱と時を同じくして発効する新条約を結ぶことなどにより、英国とEUが新たに緊密な経済関係を築くこと。こうした条約は残りのEU諸国27カ国のうち20カ国が合意すれば発効が可能となる。まったく新しい関係を築くとなれば、恐らく全加盟国の同意が必要だろう。

 また、英国を含む28カ国すべてが合意すれば、2年という交渉期間を延長することもできる。

(話がうますぎる。EUはそんなにやわな相手じゃない)

(2)ごめん、本気じゃなかった

 英国は主要政党が内部分裂し、親EUのスコットランドが独立をちらつかせるなど、政治的な大混乱に陥っている。国民投票結果は憲法上の拘束力を持たず、政府と議会は、恐らくは次の選挙の後、国民投票結果を無視する。そうなればEUは元通りになるが、キャメロン首相が2月にEUから勝ち取った特別待遇は破棄されるだろう。

(民主主義の信頼という意味で限界を超えている)

(3)本気だけど、ちょっと待って

 EU離脱派は以前からリスボン条約第50条が定める2年間という期限に懐疑的で、英国を移民受け入れなどのEU規則から免責する包括的な協定を結んだ「後に」50条を発動すべきだと公言する者もいる。これほど包括的な協定締結には5年以上を要するのが世界基準で、英国はその間EUに留まり続ける。

 EU首脳らにとって、これは悪夢のシナリオだ。終わりのない交渉が始まり、EU全域のEU懐疑派勢力が英国を真似しようとするだろう。

 EU側は、英国が50条の定める日程に自らを拘束するまで交渉には入らないと表明している。良いとこ取りは許さないという姿勢だ。

 そうなると理論上、こう着状態が延々と続くかもしれない。英国は駄々っ子のように食卓の雰囲気をぶち壊し、そうした中で来年はフランスとドイツで選挙が実施され、EUは7年間の新たな予算協議に入る。

 どこかで妥協が必要になり、歩み寄りに向けた動きが始まる。

(妥協はEUのお家芸。このシナリオは排除できない)

(4)本気だった、けど間違ったかな

 EU当局者らは、一度50条を発動すれば、出戻りは許されないと主張する。しかし、そこは完全に明確ではない。将来の英国政府が、「離婚手続きに入ってはみたものの、皆が賛同してくれるなら婚姻状態を続けるのが最良だという結論に達した」と言うこともあり得るだろうか。

(シナリオ2を参照。ただし過去のことは忘れよう)

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