経営×総務

〔業績に効果が出る新しい組織風土改革の進め方 第1回〕組織風土改革のジレンマ

はじめに

 今回から『組織風土改革』のコラムを担当する株式会社カレンコンサルティングの世古雅人です。10年以上、メーカーのエンジニアとして製品開発に従事し、その後経営企画部門に異動し、全社の風土改革を立ち上げ率先してきました。それからさらに10年、この間、コンサルティング会社や事業系会社の経営企画や管理部門などの責任者を務めながら、内外企業の変革をお手伝いしてきました。

 本コラムでは、「会社を変えたい」という思いのある経営者・本社部門の方・現場で悩んでいる方を対象に、「組織風土が変わることによって生じる効果」について、経営者と現場の両方の観点より、わかりやすくお伝えできればと考えています。

 「現場の効率を上げながら、経営効果を出していく」ことと、「他人事で無関心でない現場の当事者意識をどのように醸成するか」を、具体的な事例のご紹介も含めて、皆さんのご参考となれば幸いです。

はびこる無関心・事なかれ主義

企業が「体質が変わった、風土が変わった」と堂々と言えるためには?

 組織風土、企業体質は目に見えるものではありませんが、日常的にはちょっとしたところで垣間見ることができます。

 例えば、皆さんの会社の中で新しい取り組みが始まろうとしているとしましょう。新しい情報システムの導入プロジェクトの開始、新制度の開始など何でも構いませんがイメージをしてみてください。その時に、下図のようなことを経験したことはありませんか?

【超受け身で無関心】

・主体性がなく受け身
・無関心:自分には関係ない
・問題意識の無さ
・当事者ではなく傍観者 

 などが目立ちます。うちの職場でも「あるある...」と感じた方はいますか?
仮に皆さんが新しい取り組みを率先していく立場であったら、このような声が聞こえてきたらガッカリしたり、腹立たしく思うこともあるかもしれません。「あぁ......これがうちの会社なんだ。」とため息を漏らすかもしれません。

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世古雅人 [株式会社カレンコンサルティング 代表取締役]

【経歴】
・1964年:三重県生まれの横浜育ち、神奈川県在住
・1987年:武蔵工業大学(現東京都市大学)工学部電子通信工学科卒業。アンリツ株式会社入社。通商産業省(現経済産業省)管轄の半導体基礎研究所の出向期間を含め、約13年間を設計と研究開発の現場で過ごす。その後、社内選抜にて経営企画室に異動し中期経営計画策定、情報戦略、組織風土改革等に従事。
・2003年:株式会社スコラ・コンサルト入社。企業風土改革、組織・業務コンサルティングに関わる。
・2004年:株式会社ピーエイ入社。経営企画室室長・管理部部長。事業計画策定、IR、各種制度設計と構築を行う。子会社である株式会社UML教育研究所の執行役員/営業本部長を兼任。社内コンサルティングと並行して、社外への経営・組織・業務・プロセスコンサルティングに従事。
・2009年:株式会社カレンコンサルティングを設立、同社代表取締役。
コンサルティング・教育研修・アウトソーシング事業を展開。現場と経営を巻き込んだ新しい『プロセス共有型』のコンサルティングスタイルを提唱している。特にハード面の「業務プロセス」と、ソフト面の「風土改革」の2軸を大切に、大手上場企業から中小ベンチャー企業まで、業界・業種を問わず、現場における業務改善・組織風土改革の変革支援を行う。技術の現場あがりの経験や知識を活かした業務改善や変革コンサルティングなどに従事。

【著書】
・世古雅人著 『いまどきエンジニアの育て方』 (2016年2月 C&R研究所)
・世古雅人、渡邊清香著 『上流モデリングによる業務改善手法入門』(2010年11月 技術評論社)

【執筆等抜粋】
●アイティメディア
(1)EE Times Japan 連載
『“異端児エンジニア”が仕掛けた社内改革、執念の180日』
『勝ち抜くための組織づくりと製品アーキテクチャ』
『“AI”はどこへ行った?』
・『いまどきエンジニアの育て方』
(2)@IT エンジニアライフ 連載
『「プロセスコンサルティング」のススメ!』

技術評論社連載
『無関心な現場で始める業務改善【シーズン2】』
『無関心な現場で始める業務改善』

【メッセージ】
働く社員自らが、主体的に考え行動し新たな付加価値を生み出すことで、人と組織・企業が成長と発展を遂げる姿が理想であると我々は考えています。組織風土を改革することを目的とせずに、「組織風土が変わることによって生まれる効果」について、経営者と現場の両方の観点より本コラムでお伝えできればと考えています。風土やコミュニケーションは良くなってもコストは下がらない、品質は上がらないでは意味がありません。また、風土改革に今や時間もかけているほど企業も余裕はありません。「現場の効率を上げながら、経営には効果を出していく」ことと、「他人事で無関心でない現場の当事者意識をどのように醸成するか」。それを短期間で行うことがポイントです。具体的事例のご紹介も含めて、皆さんのご参考となれば幸いです。


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