結論より先に、
「目的」を伝える

 サマリーの箇条書きのコツは、最初に、「結論」ではなく「資料の目的」を伝えることだ。サマリーの一丁目一番地は、「資料の目的」なのだ。

分厚くても読まれる報告書は、<br />「最初の1枚」が違う!

 各支店の営業成績のデータを分析した分厚い資料を営業部長に報告することを予定しているとして、営業部長に期待することはなんなのか?

 すぐれた支店にて営業部長に表彰をお願いしたいのか?そのための資料か?

 ダメな支店に営業部長からプレッシャーをかけてもらいたいのか?

 全支店共通の問題点を理解してもらいたいのか?

 営業部長が今後の営業戦略をつくるためのインプットにしてもらいたいのか?

 目的がわからないのに、結論を言われても相手はそれをどう受け止めればよいのか、なにを期待されているかがわかるはずがない。このため、結論の前に「目的」を伝えることが必要なのだ。

 そう考えると、多くの分厚い資料は「相手になんのために報告しているか」、言い換えれば、「相手にどのようなことを期待し、どのような価値を提供するものか」という報告の目的が曖昧であることに気がつくはずだ。

 箇条書きでまとめることとは、自分が相手にどのように価値を届けられるかと、思いを馳せることでもあるのだ。