経営×総務

強い組織を作る手助けをする社内広報ツールの機能と役割

近年、あらためてインナーコミュニケーションの重要なツールとして見直されることが多くなってきた社内報。社内報は総務・管理部門が担当しているという企業が約4割にものぼります(※)。あらためてその社内報の機能と役割、基本的な考え方をまとめました(※508社、『社内報白書2015』(ナナ総合コミュニケーション研究所編)調べ)。

社内報の役割と発行目的

社内報1つで社内のコミュニケーションは格改善する

 創業間もない数人の会社であれば、多くの場合、社内報は存在しません。社長を含めた社員全員が顔見知りであり、お互いのことを、プライベートも含め熟知しているからです。

 しかし、人数が増え、拠点が増えると、そうはいきません。一般的に、従業員数が300人を超えると社内報が必要になってくるといわれます。社内報に求められる役割とは、主に図表1の通りです。従業員が読むことで、会社のことがわかり、協働の精神が醸成され、組織が活性化するようなものでなければなりません。

 ですので、社内報は読まれるだけでは意味がありません。行動に結び付くことが大前提です。従業員は読むことで、自社のことを知り、理解し、共感して行動する。社内報はここまでを目的として編集されるべきものです。

 発行目的とはどのようなものを考えればよいでしょうか。図表2に社内報の発行目的の例を記しました。

 自社の状況に合わせて、今、社内報としてどのような役割を持たせるべきか、経営的視点から考えましょう。また、自社の状況が変化したのなら、それに合わせて発行目的も見直すべきです。会社あっての社内報であり、社内報だけが単独で存在することはあり得ません。

 また、発行目的は社内に告知しましょう。何のための社内報なのか、その目的を達成するために、どのように従業員に活用してほしいか。明確な意図の下、発行しているということを周知しておくことで、その存在意義が明確になりますし、発行目的と照らし合わせての読者からのフィードバックにより、編集部も鍛えられます。また、編集上の軸が定まり、迷ったときの判断軸となります。

 図表1の役割に合致した企画立案がされているかも、ときどき振り返るようにしましょう。社内報の機能は図表3に示しました。社内報の企画を考えるときに、それぞれの機能を切り口として捉え、企画立案の参考にしてください。

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豊田健一 [『月刊総務』編集長]

【経歴】早稲田大学政治経済学部卒業。株式会社リクルート、株式会社魚力で総務課長などを経験後、ウィズワークス株式会社入社。現在、日本で唯一の管理部門向け専門誌『月刊総務』の取締役、事業部長兼編集長。一般社団法人ファシリティ・オフィスサービス・コンソーシアムの理事や、総務育成大学校の主席講師、All Aboutの「総務人事、社内コミュニケーション・ガイド」も務める。著書に『マンガでやさしくわかる総務の仕事』(日本能率協会マネジメントセンター刊)『経営を強くする戦略総務』(同)など。

 


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