経営×総務

今、「新電力」と呼ばれる電力小売事業に新規参入する企業が増加している。2016年から、各家庭においても電力会社を自由に選べるようになる、いわゆる「電力全面自由化」の時代がやってくるからだ。2020年までに段階的に施行される電力システム改革をはじめ、日本の電力産業が小売自由化に至った経緯や、電力小売全面自由化が企業に今後どのような効果をもたらすか、資源エネルギー庁電力・ガス改革推進室の島田雄介さん(肩書きは記事掲載当時のもの)にお聞きした。

電力の小売自由化が
なぜ叫ばれるのか

依然としてほとんどの企業が電力会社からの供給に頼っている現状に変わりはない

 企業は今、地域の電力会社だけでなく他の地域の電力会社や新規参入事業者から自由に電気の購入ができるようになっているが、来年よりその範囲が個人までさらに広がるという。政府はいつから、なぜ電力小売自由化を推進しているのか。電気事業制度改革の概要を資源エネルギー庁電力・ガス改革推進室の島田さんにうかがった。

 「1990年代において世界的な潮流となった規制緩和の進展の中で、日本の電気事業の高コスト構造、内外価格差の是正が問題となりました。そこで、1995年から累次の電気事業制度改革を実施してきました。発電部門においては競争原理を導入し、小売部門においては『自由化』の範囲を順次拡大するという方向性です。また、一般電気事業者と新規参入者(新電力)との競争条件の平等化をはかる観点から、送配電部門の公平性を確保する取り組みを進めてきました」

図表1に1995年の第一次制度改革から現在の電力システム改革までの変遷を示した。(画像クリックで拡大表示)

 1999年の第二次制度改革を受け、2000年3月から小売の一部自由化が始まった。2008年の第4次制度改革のあと、東日本大震災の電力危機の経験から、2013年4月、電力システムに関する新たな改革方針が打ち出された。これは2020年までに随時実施される予定だという。

今年より実施される
電力システム改革とは

 改革方針では、電力システム改革の目的は3つあるという。第一に、「安定供給を確保すること」、第二に「電気料金を最大限抑制すること」、第三に「需要家の選択肢や事業者の事業機会を拡大すること」。

 そして改革の三本柱として、【1】広域系統運用の拡大、【2】小売および発電の全面自由化、【3】法的分離の方式による送配電部門の中立性の一層の確保が挙げられている。システム改革のスケジュールとしてはどのようになっているのだろうか。

経営×総務 特集TOPに戻る



 

 

 

 

 

 


総務パーソンのための「戦略的」仕事術 Powered by 『月刊総務』

企業の総務部門に向けた唯一の専門誌『月刊総務』と、そのウェブ版である『月刊総務オンライン』に掲載された記事から、総務パーソンが読んですぐに役立つ「戦略的仕事術」を紹介。総務部門はサービス部門ではなく、経営を支える戦略部門である。その「考え方」と「企業事例」、「実務ノウハウ」をあますところなくお伝えする。

「総務パーソンのための「戦略的」仕事術 Powered by 『月刊総務』」

⇒バックナンバー一覧